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会長コラムCOLUMN

2019.9月

 新聞報道の中から気になる話題をピックアップしました。

1.米中の関税引上げ
 米中関税、家計も直撃 第4弾発動、幅広い生活品も対象に。
 トランプ米政権は米島東部時間1日午前0時1分(日本時間同午後1時1分)、中国への制裁関税「第4弾」として、新たに1200億ドル(約13兆円)規模の輸入品に15%を上乗せする追加関税を発動した。中国側も報復として同時刻に、米国からの輸入品750億ドル(約8兆円)分の34%を占める1717品目に5~10%の追加関税をかけた。衣類や家電などこれまで以上に幅広い生活品が対象となり、米中とも国内消費が冷え込む懸念が強まっている。日本の輸出企業にも影響が広がる恐れもある。
 米側の第4弾は、中国からの残りの輸入品約3千億ドル分のほぼ全てをカバーする。1日に発動されたのは、中国への依存度が75%未満の品目が対象で、スマートウォッチやテレビ関連機器、衣類など消費財を広く含む。米議会調査局によると約3200品目で、第4弾全体の約45%にあたる1258億ドルに相当する。ただ、クリスマス商戦に配慮して、アップル「iPhone」を含むスマホやノートパソコン、ゲーム端末など、中国依存度がさらに高い残り約600品目は12月15日に先送りされた。
 米金融大手JPモルガンは、12月分も含めた第4弾の発動で、家計当たりの負担は計年1千ドル(約11万円)規模までふくらむと試算する。トランプ政権の減税による所得増加効果がほぼ相殺されるという。
 一方、中国側も第4弾の発動は、米側と同じ2回に分けた。1日に大豆の追加関税を25%から30%に、冷凍豚肉は25%から35%に上げたほか、原油にも初めて5%を課した。
 第4弾で米国からの輸入品のほとんどが追加関税の対象になるうえ、一部品目には税率が上乗せされて最高35%になる。米国向け輸出が多い中国工場を東南アジアに移転させるなど、日本企業を含めたサプライチェーン(部品供給網)の見直しも加速しそうだ。

2.中国、元安容認で米国に対抗=関税では競い合えず
 【北京時事】中国は米国の制裁関税「第4弾」発動を前に、事実上の対抗策として人民元安の容認に転じた。
 元の対ドル相場は11年以上にわたって1ドル=6元台を維持してきた。中国当局は7元を「心理的な防衛ライン」(日系証券)と位置付け、市場介入で6元台を守っていた。ところが、当局は8月5日に7元台に入りを容認。この結果、元安が進み、月末には7.15元付近を付けた。市場では、7.2~7.3元で「第4弾」の影響をほぼ相殺には7.15元付近を付けた。市場では、7.2~7.3元で「第4弾」の影響をほぼ相殺できるとの見方がある。
 米国は「為替操作国」認定で中国をけん制するとともに、制裁関税の税率引き上げによる圧力を強化する構えだ。一方、中国は過度の元安が国外への資金流出を招き、金融市場を混乱させることを警戒、一段の元安には慎重姿勢を示す。

3.日系企業、”世界の工場’’から逃避 中国から他国へ生産拠点移管の動き加速
 米国の中国製品に対する「第4弾」の制裁関税発動による影響を避けるため、日本企業が「世界の工場」の役割を担ってきた国から、他国へ生産拠点を移管する動きが加速してきた。
 米中貿易摩擦の激化で安全資産とされる円買いが進めば、円高ドル安で輸入企業を中心に業績悪化につながりかねない。米中摩擦を背景とした世界経済の減速が、日本経済の下振れリスクを高めている。


 この会長コラム、気が付けば6月からトランプ大統領の話題一色です。彼の過激な政策や発言はパフォーマンスなのか、はたまた本当にクレイジーガイなのか。
 世界がどのように動いても決してゆるがない軸のようなものを自分の中に持つこと。これから未知の時代に突入していく私たちに必要なのはそれだけなのかもしれません。


2019.8月

 長い梅雨が明け、暑い日が続いておりますが、みなさま体調はいかがでしょうか。私は8月1日からいろいろなことが重なり「会長コラム」が遅くなりました。

 現在、トランプ大統領に株式や為替が過剰反応し過ぎているようです。
 FRBは大方の予想通りに7月31日のFOMCで政策金利を0.25引き下げ、10年半ぶりの利下げに踏み切りました。これを受けてニューヨークダウ平均は8月1日▲280.85、8月2日▲98.41、8月5日▲767.27と3日間で1146.53ドルと大きく下落しました。
 日経平均株価もこれに呼応し8月1日から8月6日までに合計955円と大きく下げました。
 ドル・円の為替レートも、ドル安・円高に大きくふれています。

 これらに関わる世界株安、米中対立について、日本経済新聞の記事より下記抜粋します。
 『世界株安、米中対立の長期化懸念。日経平均一時600円安、NY株は今年最大の下げ。
 貿易摩擦を巡る米中の応酬が激しくなり、世界経済への打撃が警戒されている。市場では対立長期化への不安が強い。
 中国商務省は米国からの農産品の購入を一時停止する制裁措置を発表。楽観論も出始めていた世界経済の先行きは一気に不透明になっている。
 米財務省は5日、貿易で有利になるよう意図的に通貨を切り下げているとして中国を「為替操作国」に指定したと発表した。通貨・人民元の対ドル相場が1ドル=7元台に下落し、トランプ大統領が為替操作だと批判を強めていた。一方、中国商務省は6日、対中制裁関税「第4弾」の発動を表明したことへの制裁措置として、米国からの農産品の購入を一時停止すると発表した。米中対立の激化は避けられない。
 為替操作国への指定は、米政権が温存してきた強力な交渉カードの一つだ。トランプ氏は2016年の選挙戦で「中国を為替操作国に指定して45%の関税を課す」との公約を掲げたが、交渉の進捗を見極めるため実行を先送りしてきた。
 ここに来て突如、操作国の指定に踏み切ったのは、中国との貿易交渉が暗礁に乗り上げたことが背景にある。
 米国が正式に中国を為替操作国と認めたことで、世界的な通貨安競争に発展する恐れがある。トランプ氏はドル高をたびたびけん制し、利下げしたばかりの米連邦準備理事会(FRB)に追加緩和を求めている。
 中国商務省は6日未明、米国からの農産品の購入を一時停止すると発表した。中国政府は8月3日以降に取引が成立した米国の農産品の購入について中国の米国への報復関税を適用する方針だ。併せて中国の関連企業はしばらく米国農産品の購入を見合わせる。
 米中の閣僚級協議は9月にワシントンで開く予定。米中で農産品を巡り「買う」「買わない」の駆け引きが繰り広げられる可能性がある。』

 世界の政治・経済は今や世界の二大大国となったアメリカと中国に振り回されていて、日本の存在は片隅に追いやられているように感じます。
 大統領の再選を目指す「トランプ大統領」と、台湾も香港と同じように「一国二制度」としてとり込もうとしている中国の「習近平主席」に世界の政治・経済はゆだねられているのでしょうか?
 しかし8月7日の朝の数字を見ると、ドル・円の為替は105円台から106.40円と少し円安になっており、昨日8月6日のニューヨークダウは+311.78の26,029.52に、ナスダックは+107.22の7,833.26と値上がりしていていました。今後行き過ぎが是正されることを願いながら、一税理士のコラムとさせて頂きます。


2019.7月

 2019年G20サミット首脳会議が、6月28日、29日の2日間、大阪国際見本市会場で開催されました。
 サミットでは随所に日本ならではのおもてなしを施しました。安倍晋三首相が主催した夕食会では狂言師の野村萬斎さんの演技やピアニストの辻井伸行さんの演奏などを披露し、日本文化の精神や魅力を発信しました。

 G20首脳宣言では、主に下記の3点が焦点になりました。
・貿易と投資、「自由、公平、無差別で安定した貿易を実現」。
・世界貿易機関(WTO)、機能改善に必要な改革への支持を再確認。
・海洋プラスチックごみ対策、2050年までに新たな汚染ゼロをめざす「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を共有。

 そして日本はG20で目指した「橋渡し役」を果たせたのでしょうか。
 議長を務めた安倍総理は閉幕後の記者会見で、世界経済について取りまとめた首脳宣言の成果を誇りました。
 また、安倍総理は自由なデータ流通を行うことを目的とした国際的な交渉の枠組みの創設を提唱し、来月にも初会合を開く考えを明らかにしました。
 デジタル経済に関するイベントでは、この分野でも覇権争いを続ける米中両首脳の間に安倍総理が座りました。サミット議長国の役割は、世界共通の課題について参加国に議論を促し、結束したメッセージを取りまとめることです。
 日米安保への不満を漏らしたトランプ大統領、来年春の日本訪問まで約束して接近を試みた習主席。日本が、この2人の主役の狭間で翻弄されたことは間違いなく、米中2大大国が世界を振り回す姿を改めて浮き彫りにしたとも言えそうです。
 貿易摩擦が再燃するなか、トランプ大統領と中国の習近平(シーチンピン)国家主席は、「一時休戦」で歩み寄りました。
 米政権は、高速通信規格「5G」で世界をリードする華為(ファーウェイ)を中国の技術覇権の象徴と見て、目の敵にしてきました。輸出規制は、米半導体大手クアルコム製の高性能半導体や、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」といったスマホの中核技術の調達を直撃し、日本を含む世界市場で華為製品への不安が拡大しました。今年の売上高が予想より約2割減る見通しになるなど、業績にも急ブレーキがかかっていましたが、輸出容認で当面のスマホ生産は正常化する可能性が出てきました。
 しかしそれも今後再開される通商協議次第と言えるでしょう。トランプ氏は「通商協議の行方を見極める」とも発言しており、市場は再び苦境に立たされる可能性もあります。

 そしてトランプ米大統領は29日、朝鮮半島の非武装地帯(DMZ)での米朝首脳会談を呼びかけました。DMZを訪問した時に北朝鮮側に入るかと問われると、「もちろんだ。とても気楽にそうする」と回答しました。その翌日、この呼びかけが実現し、トランプ大統領は現職の米大統領としては初めて北朝鮮に足を踏み入れました。
 トランプ氏はDMZで正恩氏と会うことで、自らを朝鮮半島の平和実現の「立役者」として国内外にアピールする狙いとみられます。
 正恩氏が今回、トランプ氏の呼びかけに前向きな姿勢を見せる背景には、制裁緩和に道筋をつけたいとの思いがあるのでしょう。北朝鮮では外貨の不足など制裁の影響が深刻化するとみられているためです。
 メディアの前で正恩氏と軍事境界線を越え、「歴史的」という言葉を連発するトランプ氏の姿からは、北朝鮮の非核化よりも来秋の米大統領選に向けて「偉大な業績」を米国民にアピールしたい思惑が透けて見えました。
 金正恩氏は再選を実現するために腐心するトランプ氏の願いを受け入れ、板門店での会合をOKしたのかもしれません。その場合、今度はトランプ氏が金正恩氏の願いを受け入れる番となるかもしれません。

 各国首脳たちのそれぞれの思惑が今後どのように展開していくのか、一税理士の私ではとても計り知れません。トップの保身や虚栄心に振り回され、名もなき一市民たちが苦境に立つような事がないようにと願うばかりです。世界はこれからもっと良くなっていくと信じたいものです。


2019.6月

1.令和初の国賓としてトランプ大統領の来日
 日本政府は元号が令和に変わって初の国賓としてトランプ大統領を迎えました。日米両首脳は26日に千葉県内でゴルフを、その後両国国技館にて大相撲夏場所千秋楽の終盤の取組を観戦しました。観戦後は都内の炉端焼き店で両夫婦そろって夕食をとるなど、終始安倍首相はトランプ大統領をもてなしました。
 肝心の首脳会談では日米貿易交渉で早期に成果を出すため協議を加速する方針で一致しました。貿易交渉についてトランプ氏が会談冒頭で「8月に発表がある。貿易不均衡の問題を迅速に解決したい」と発言。夏の参院選後を念頭に置いた発言とみられますが、「発表」が何を意味するのかは不透明です。
 そして首脳会議後には北朝鮮による日本人拉致被害者家族と面会しました。この件については一刻も早い事態の進展を期待したいところです。

2.トランプ米大統領の強行な関税政策について
 中国政府は6月1日米国の制裁関税に対する報復措置を発動し、米中の関税合戦は再び激しさを増してきました。米中の貿易摩擦が世界の貿易構造を急変させているようです。中国から米国への輸出は1~3月期に前年同期に比べて116億ドル(16%)減少した一方で、「中国から第三国」「第三国から米国」の輸出が大幅に増えています。
 この流れによって経済的な影響は明暗が分かれるところです。米国は中国以外からの代替品が増えれば物価高を回避できる半面、貿易赤字は減りにくくなります。そして中国は生産・雇用が空洞化し、「ひとり負け」の構図が強まる恐れがあります。
 2019年6月1日には、トランプ大統領がメキシコに対して、同国から輸入するすべての製品に5%の追加関税を課す方針を発表しました。2010年代に入って相次いでメキシコに投資していた日系自動車メーカーにとっては頭の痛い話です。
 さらにトランプ米大統領は関税率を25%まで引き上げる可能性もちらつかせています。業績悪化などが懸念され、5月31日の東京株式市場では自動車株が売られました。
 さすがに米国最大の経済団体である全米商工会議所は5月31日、トランプ米政権が表明したメキシコ製品への関税発動に反発し、差し止めを請求するためホワイトハウスを提訴する検討に入りました。自動車部品については「完成までに何度も国境をまたぐケースがあり、関税がかかれば連鎖的な影響が及ぶ」と指摘し「ところ構わず関税をかけることをやめるべきだ」と関税の取り下げを求めています。
 今後の動向に注意が必要です。

3.日本の製造業、強まる停滞感
 国内製造業の停滞感が強まっています。中国向けの輸出低迷などで在庫は約6年半ぶりの水準まで積み上がっています。求人倍率は高水準を維持するものの、景気の先行指標とされる新規求人数は3ヵ月連続で前年割れとなりました。米中貿易摩擦の余波がさらに広がることに懸念が高まっています。

4.米国と日本の株価とこれからの世界経済の行方
 31日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比354ドル安の2万4815ドルと大幅反落しました。月間の下落幅も1777ドルとなり、昨年12月(2211ドル安)以来の大きさとなりました。米国が対中関税を引き上げたほか、5月30日にはメキシコにも関税を課すことを表明し、世界経済への不安が強まりました。
 外国為替市場では1ドル=108円30銭前後と4ヵ月ぶりの円高・ドル安水準をつけました。
 世界経済や企業業績の減速懸念が広がり、景気敏感株や輸出関連株の下落が目立ちました。日経平均は新元号「令和」初の取引となった7日から6日連続で下げました。
 これからの世界経済の行方は米中関係がどうなるかによって風向きが大きく変わることでしょう。


2019.5月

 2019年5月1日「令和」がスタートしました。
 アクティベートジャパン税理士法人も3月決算5月申告の多忙にもかかわらず10連休を頂きました。そこで、今月の会長コラムは大きすぎるテーマとなりますが、「令和」について、平成までの歴史を振り返りながらこれからの日本を考えてみたいと思います。

 天皇の生前退位は終身在位を定めた明治以降では初めてのことです。特例法の成立により、一代に限って退位を認めることとなりました。天皇の交代には天憲法に細心の配慮を払いながら、「退位礼正殿の儀」「剣璽等承継の儀」「即位後朝見の儀」と、3つの儀式が全て滞りなく執り行われました。皆様も各種報道でご覧になったことと思います。
 新元号「令和」の考案者とされる中西進・大阪女子大名誉教授は「令」を「うるわしい」と読んだうえで「令(うるわ)しく平和を築いていこうという合言葉だ」と述べました。戦争のなかった平成の時代の継承を強く訴えるものでした。
 天皇陛下(30日退位した上皇さま)が『平成は戦争のない30年間だった』とおっしゃいました。しかし、平成の前の昭和の時代では(日本人だけで)310万人が戦争で死んだことを忘れてはなりません。
 令和の時代の日本はどんな国をめざすべきでしょうか。
 近代は『意志』の時代です。それはまだ始まったばかりです。一人ひとりが自覚して、良質な意思を持つことによって、全体が大きな意志を決定できる。これからのAI時代には、そうした『生きる意志』がますます重要になるでしょう。それから一方では、近代の日本人が経験したことのなかった人口減の時代に入りつつあります。

 2000年代の同時テロやイラク戦争、リーマン危機を経て、超大国・米国の疲弊は鮮明になりました。そして今、急速な台頭を遂げた中国の挑戦を受けています。
 トランプ大統領と習近平国家主席の首脳会談で米中の通商交渉が決着すれば、貿易戦争はひとまず収束に向かう可能性があります。しかし経済や技術、安全保障を巡る覇権争いに、終止符が打たれるわけではありません。
 実際、米国は中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)などからの政府調達を禁じ、日欧にも同調するよう求めました。一方中国では広域経済圏構想「一帯一路」でイタリアを取り込み、日米欧7カ国(G7)の分段に動いています。
 日本の企業にとっても米中問題は重大な関心事です。中国が米国に譲歩し、知的財産権の侵害や技術移転の強要を改めれば、一定の恩恵を受けます。しかし米国は中国を念頭に置き、対米投資の審査も強化しています。日本の企業も監視下に置かれており、新冷戦のリスクは大きいと言わざるを得ません。

 令和の日本に求められるのは、この新冷戦時代を生き抜くしたたかな戦略です。同じ価値観を共有する同盟国の米国と手を携え、民主主義や自由経済の基盤固めに尽力するのは言うまでもなく、同時に中国とも良好な関係を築き、活力の源泉を維持すべきと考えます。
 民主主義や自由経済を擁護する仲間づくりを主導し、世界の平和と繁栄に貢献し続ける必要があるでしょう。
 平成の30年は多くの課題を持ち越した憂鬱な時代でもありました。私は、日本はいまこそ新時代の戦略を磨き上げ、世界に誇れる「令和システム」を築いていくことを願っています。


2019.4月

 政治・経済・外交…、転機の予感 新元号4月1日公表の「令和」となる。(日本経済新聞 電子版より)

 政治は4月1日に平成に代わる新しい元号を令和と決めました。憲政史上初めての天皇退位に伴う皇位継承の行事が本格的に動き出し、新たな時代の区切りを迎えます。国際情勢は流動化しており、年内は内政と外交で大きな日程が相次ぐ。バブル経済の崩壊や政治の混乱を経験した平成が終わり、新しい元号は時代をリセットさせます。ここで政治や経済をいかに前に回していけるか、転機を迎えることになります。

 安倍晋三首相は年初に秘書官らを前に呼びかけました。「今年は歴史に残る1年になる。」今年は春以降、皇位継承を巡る一連の行事に加え、例年にない大型の政治や外交日程が目白押しです。
 5月1日、皇太子さまが新天皇に即位されると間もなく、トランプ米大統領が来日します。4月には首相がワシントンを訪問し、6月には再びトランプ氏が大阪で開く20カ国・地域(G20)首脳会議に出席するため来日します。異例の短期間で2度も来日する決め手となったのは新天皇が即位して最初の「国賓として迎える」ことでした。進行中の米中協議の行方次第では、トランプ氏の貿易赤字消滅の矛先が日本に向かいかねないタイミングです。
 首相が議長を務めるG20首脳会議には中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席も出席する予定です。米中貿易対立のさなかで世界的な保護主義の流れを食い止める役割を日本が果たせるか、各国は注目します。首脳会議にあわせて首相はロシアのプーチン大統領とも26回目の会議に臨みます。北方領土の主権問題で足踏みしている現状を打開できるか、勝負どころとなります。

 内政ではすでに改元をにらんだ変化が表れています。過去最大の101兆円を超す2019年度予算が27日に大きな混乱もなく成立したのは、代替わりを控えて対決ムードを抑えた方かよい、という暗黙の空気が与野党にあったからです。10月には消費税率10%への引き上げが待ち受けます。
 平成元年(1989年)も政治の転機となりました。改元のときに首相を務めた竹下登氏はそれから半年足らずでリクルート事件の責任を問われて退陣しました。続く宇野宗祐氏も平成最初の参院選で敗北し、海部俊樹氏が就きました。
 バブル景気のピークを迎えた89年12月末、日経平均株価は過去最高の3万8915円を付けました。しかし、その後の経済の停滞と金融システムの危機を経て「失われた20年」が続きます。合計特殊出生率が丙午(ひのえうま)の1966年を下回る1.57まで下がり、日本が抱える最大の問題である人口減少の予兆が出たのも平成元年でした。安倍首相は今回、前例踏襲を決めていた新元号公表の手続きに少し手を加えました。元号に込めた意味や国民へのメッセージを自ら語るのは、首相として転機を背負う覚悟の表れともとれます。

 元号は時代を区切り、その時代を生きる日本人の心理に深く根を下ろします。天皇陛下は4月30日に退位され、平成31年目で幕を下ろします。5月1日に新天皇が即位して新しい元号になると、政治や経済を取り巻く空気も大きく変わるかもしれません。新元号「令和」がこれからの日本の政治経済にとって、そして私は税理士として良い転機になると期待したいと思います。


2019.3月

 私たち税理士法人の社員全員、今「所得税の確定申告」と個人の「消費税の申告」で連日遅くまでかかりきりの超繁忙期です。お客様に納得いただける正しい税負担申告を作成しようと土日も出勤してがんばっています。

 そんななかで、昨日はテレビ報道でアメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長の会談の様子を見ていました。
 28日午前9時(現地時間)。2日目の米朝首脳会談は「ソフィテル・レジェンド・メトロポール・ハノイ」で予定通り始まりました。「歓迎する人も懐疑的な人も、幻想的な映画を見ているようだと思うだろう」。金正恩氏は冒頭、米メディア記者の問いかけにこう切り返す余裕を見せていました。
 拡大会合でも米国による平壌への連絡事務所設置に笑顔交じりで意欲を示し、米朝は何らかの合意に達する――。そんな雰囲気はまもなく一変します。昼食会は中止。ホワイトハウスはトランプ氏の記者会見の開始を繰り上げました。

 トランプ氏によると、金正恩氏は寧辺(ニョンビョン)など一部の核施設を廃棄する意向を示したものの、同時に見返りを求めたとのこと。それが「経済制裁の完全解除」でした。これは米国が譲れない一線だったのです。
 金正恩氏がトランプ氏との個人的関係を過信したことも誤算でした。核リスト申告を巡って対立したポンペオ米国務長官と金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長は不仲に陥り、北朝鮮は昨秋からトップの直接交渉に的を絞っていました。内政の苦境に焦る米大統領をくみしやすしと足元を見たのです。
 一方、トランプ氏は会談前から非核化を「急いでいない」と繰り返し、合意を導き出そうとハードルを下げていました。
 今回の合意失敗で改めて浮き彫りとなったのは非核化のハードルの高さです。金正恩氏が昨年6月の1回目の米朝首脳会談で「完全非核化の意思」を示してから8カ月、具体策は何一つ動いていません。

 北朝鮮が言う「朝鮮半島の非核化」は、在韓米軍の撤収問題を含んでいる可能性があるのです。米国が先に行動すべきだとの立場も譲らず妥協を拒みます。北朝鮮のペースにのれば非核化行程の長期化は必至です。米国の不信と懐疑心は簡単には解けそうにありません。
 「私の直感では、良い結果が生まれると信じる」。28日昼までの会談では高揚を隠さなかった金正恩氏。会場のホテルを後にした車中では仏頂面に変わっていました。

 ハノイで開かれた2回目の米朝首脳会談が合意なしで終わったことは、南北関係の進展に前のめりで取り組む韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領にとっても打撃となりそうです。
 「南北間の鉄道・道路連結から経済協力事業まで、トランプ米大統領が求めるならその役割を引き受ける覚悟ができている」そう名言していた文政権は悪化する日韓関係について、「米朝、南北関係が進展すれば、自然に日本が韓国に近づいてくる」と思い描いていました。米朝関係が停滞すれば、外交政策の練り直しを迫られるとの指摘もあります。

 北朝鮮の後ろ盾として影響力を示す中国は、2回目となる米朝首脳会談の開催を評価し、一定程度の合意に期待を示していました。ただ一方で、厳しい交渉になることも織り込んでいたようです。
 朝鮮半島の非核化を求めつつ、制裁解除などで北朝鮮を後押ししていく中国の方針に大きな変化はなさそうです。

 そして日本の安倍晋三首相はというと、28日、北朝鮮に安易な譲歩はしないというトランプ大統領の判断に支持を表明しました。背景には成果を急ぎ、非核化の進展が不十分なまま、制裁の緩和に踏み切るのではないかとの警戒があったようです。一方、拉致問題については会談で取り上げられたものの、解決に向けた糸口をどう探るかが問われるところです。

 このコラムを書いている3月1日も、テレビはこの会談の解説が行われています。でも、日本の株価は上昇しており、世界や日本経済に悪影響はないようで、税理士としてホッとしています。
 そして、日本の政治家とのスケールの違いを感じています。


2019.2月

①これから伸びる「IOT」と「5G」
 あらゆるものがネットにつながる「IOT」。具体的には家電や自動車、企業の設備など様々なものがインターネットにつながった仕組みの事をいいます。ネットを介して大量のデータを収集・分析して、利便性の高いサービスの開発に活用したり、オフィスや工場の生産性を高めたりできると期待されています。情報技術の進展で「IoT」は急速に普及しているのです。
 そして「5G」。国内では年内に実用化が始まる超高速の次世代無線通信システム「5G」の登場もIoTの社会への浸透を一段と加速させるとみられています。現在のスマートフォンと比べて最大通信速度は100倍、一度に接続できる機器も100倍になるのです。
 これから税理士業務も「IOT」「5G」と合わせ、大変化しそうな予感です。

②大阪万博と大阪都構想について
 今年の年賀状と1月のコラムにも取り上げた「大阪万博」の行方はどうでしょう。政府、地元自治体、経済界が足並みを揃えて取り組んだ万博誘致についてです。
 松井知事は府議時代の10年に自民党を離党し、前市長の橋下徹氏とともに大阪維新の会を立ち上げました。府市を統合し、司令塔を一本化する「大阪都構想」は結党以来の看板政策です。万博と同様に橋下氏の後を継いだ松井知事と吉村市長と二人三脚で推し進めてきましたが、議論は停滞しています。「都構想実現のためにあらゆる手段を尽くす」。松井知事と吉村市長は任期途中で辞職し、公明が重視する4月の統一地方選に出直し選を仕掛けて信を問う構えを見せます。大阪万博が大阪だけでなくオリンピック後の日本経済の活性になればと期待したいところです。

③「実質賃金、実態はマイナス」と「勤労統計の不適切問題」
 国会で安倍晋三首相の盟友である根本厚生労働大臣を野党は政権の「アキレス腱」とみて、国会攻勢を強めています。
 毎月勤労統計の不適切調査問題を受け、厚労省は物価変動の影響を除く実質値でみた賃金について、2018年は多くの月で前年同月を下回ったとの見解を示しました。「所得環境は着実に改善している」とする政府の見解が崩れかねず、景気見通しや政策判断にも大きな影響を与えることと思われます。
 安倍政権はこれまで6年間の経済政策で雇用や所得が改善した点を強調してきました。景気判断を示す「月例経済報告」では18年1月から19年1月まで13カ月連続で雇用情勢を「着実に改善」と判断しました。「個人消費」も直近まで1年以上「持ち直し」を据え置いていますが、私は野党の追及が実態のような気がしてなりません。

④日産自動車元会長のカルロスゴーン氏について
 日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告が30日に拘留先の東京拘置所で日本経済新聞のインタビューに応じましたが、その発言に注目が集まっています。検察側との対決姿勢を鮮明にしたほか、日産とルノーの経営統合案を巡る議論にまで言及しました。海外メディアなどが引用するなど世界的にも注目されていますが、カリスマ性と発信力の強さを示す一方で、保釈や捜査への影響を懸念する声もあります。
 ゴーン元会長は逮捕に至った日産社内の不正調査について「策略であり反逆だ」と批判しました。仏ルノーと日産自動車、三菱自動車は31日、ルノーが新体制に移行してから初のトップ会談をオランダで開きました。ルノーのティエリー・ボロレ新最高経営責任者(CEO)、日産の西川広人社長兼CEOが出席しました。連合の重要決定については3社トップの「合議制」を続け、3社連合を維持、発展させていくことでも合意しました。これからも注目したいと思います。


2019.1月

 あけましておめでとうございます。
 今年は4月に天皇が生前退位され、元号が変わる、日本にとってとても意味深い年になります。そして翌年にはオリンピックを控え、オリンピックの新国立競技場、東京アクアティクスセンター、有明アリーナ、有明体操競技場など多くの施設の建築や、世界中からの訪日客を迎えるホテルの建設ラッシュで今日本は湧きかえっています。今年日本経済はきっと活性化していくことでしょう。
 世界情勢ではアメリカのトランプ大統領による極端な政策やイギリス、ドイツ、フランスなどの政治的な不安定さなどの不安要素はありますが、新規事業AI(人工知能)の発展により車の自動運転など、これまでなかった事業が開花していくと思われ、株価下落よりもこれから起こる明るい要素に目を向けていきたいと思います。
 3選された安倍首相も世界と渡り合える日本のリーダーとして活躍してくれることを期待したいと思います。

 もう少し先の、2025年には「大阪万博」開催が決定しました。「大阪都構想」の実現に向って、松井大阪府知事と吉村大阪市長が辞任し、今年4月の大阪府・大阪市の統一地方選に合せたダブル選挙がマスコミに取りあげられており、大阪も大きく変わりそうです。
 大阪湾の人工島「夢洲」での大阪万博の開催は地元の悲願で、「万博が関西経済の復活の起爆剤になる」と歓迎の声が上がっています。ただしここでの開催には交通網整備が不可欠で、大阪府では万博開催の決定を受け、大阪メトロ中央線をコスモスクエア駅から夢洲までを延伸する準備に入りました。
 さらに大阪府・市は、「夢洲の万博会場」に併設する形でカジノを中核とする統合型リゾート(IR)の誘致も目指しています。万博前年の2024年の開業が目標で、松井知事は万博開催を通じ「大阪を世界一のエンターテインメントの拠点にしたい」と意気込んでいます。
 私は前回の東京オリンピックや大阪万博も知る世代で、すっかり歳を重ねたことを感じていますが、まだまだ元気です。国を挙げての「東京と大阪の世紀の催し」をこの目で見たいと思っています。

 そして当事務所では前回の大阪万博よりもずっと後に生まれた若い世代の担当者たちも頼りになる存在として頼もしく育っております。消費税のアップなど、これから税制も大きく変わりますが全職員一丸となり2019年も皆様のお力になれるよう頑張ります。
 本年も宜しくお願い申し上げます。


2018.12月

①カルロスゴーン氏の逮捕について
 ここ連日、世界的なカリスマ経営者として世界に名を馳せたカルロスゴーン氏の新聞テレビの報道をまとめてみました。
 特捜部の発表によると、ゴーン会長とケリー代表取締役の2人は共謀のうえ、2010~14年度の5年度分の有価証券報告書に、50億円あまり過少に記載した疑いがあるとして、11月19日午後4時35分ごろ、ゴーン会長が飛行機で羽田空港に到着したタイミングを機に、日産自動車関係者との司法取引で進められていた東京地検の捜査は一気に動き出しました。
 カルロスゴーン氏は1954年生まれの64歳。ブラジルで生まれ、レバノン国籍とフランス国籍を持ち、パリ国立高等鉱業高校を卒業、アラビア語、フランス語、スペイン語、英語、ポルトガル語の5ヶ国語を話すことができ、フランスのルノーのCEO、日産の会長、三菱自動車工業の会長という、言わずと知れたカリスマ経営者です。
 今回ゴーン氏が逮捕された理由は、実際にもらっていた給料よりも少なく申告して税金の支払いを抑えようとしたことで、いわゆる脱税です!
 日産の内部調査では、報酬過少記載のほか、「投資資金の私的流用」や「経費の不正支出」などの問題が判明しました。ベンチャー投資目的で設立した海外子会社を使って高級物件を自宅用に購入させたほか、家族旅行の経費数千万円を日産側に負担させるなどしていたとされています。
 あまりにも突然のゴーン氏の逮捕ですが、ウラに陰謀は存在するのでしょうか? ある事情通はこう話します。「ゴーン氏の逮捕は、2~3年前から囁かれていましたよ。なにせ、現金以外は自分の給料だと思っていないみたいで、株や証券などは申告していない可能性が囁かれていたんです。おそらく、こうなる前から国税局からなんども警告されていたはずです。」
 「ただ、今になって逮捕報道が出たことには1つの大きな理由があります。先月あたりに、政府は“ある会議”を行っているんです。それは来年、消費税を10%に上げるにあたり、庶民から噴出するであろう『富裕層の脱税疑惑』を早めに潰していこうという会議です。ある程度のインパクトを持つ“見せしめ”的な逮捕があるだろうと予想されていました。ゴーン氏の逮捕は、『仮に外国に資産を流してもNG』だという警告になりますからね。その可能性はあるでしょう。」

 そして諸外国は今回の逮捕劇をどのように見ているのでしょうか。
 27日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルは、カルロス・ゴーン容疑者が東京地検特捜部の逮捕後の取り調べて弁護士の立ち会いが認められず、弁解する機会も与えられずに日産自動車の代表取締役会長職を解任されたことについて「奇妙な異端審問」と批判する社説を掲載しました。
 その内容は「共産主義の中国での出来事か? いや、資本主義の日本だ」と皮肉り、メディアが相次いで報じている容疑者の資金流用疑惑は今後立証されて可能性があるとする一方で、逮捕容疑については「疑念を持たざるを得ない」と指摘しました。

 さて、真実はどこにあるのでしょうか。税理士として決して見過ごせない巨額の脱税事件、今後の展開が気になります。

②11月24日、2025年大阪万博が決定
 「万博」には、人・モノを呼び寄せる求心力と発信力があります。この力が2020年東京オリンピック・パラリンピック後の大阪・関西、そして日本の成長を持続させる起爆剤になると期待されます。

〇日本経済及び大阪・関西の地域経済の活性化やビジネス機会の拡大による中小企業の経営強化により、約2兆円の経済波及効果が見込まれる。
〇大阪・関西が世界に誇るライフサイエンス、バイオメディカルの集積が、万博のテーマに沿った新たなイノベーションでさらに発展する。
〇悠久の歴史・文化を誇る大阪・関西が、異なる文化との交流を通じて、さらに豊かなものとなり、世界における認知度が向上する。
〇日本の様々な分野における次世代の若いクリエーターが、自らの才能を世界に向けて発信できる。
〇日本には世界で最も安全な環境、先進的な交通インフラが整備され、大阪・関西は、世界の主要都市のどこからでも容易にアクセスできる。

 ざっと上げてみただけでも万博によってこれだけのプラスの効果が見込まれます。私も今から大変楽しみにしています。


2018.11月

 今月のコラムは10月2日に発足した「第4次安倍改造内閣」、10月24日から始まっている「秋の臨時国会」、そして11月に入り毎日発表されている上場企業の主に4~9月半期決算などこれからの日本の政治経済を考えてみたいと書き始めました。
 しかし、トランプ大統領のもとで戦われているアメリカの中間選挙の結果はこれからの日本の経済だけでなく世界の政治経済を左右すると考え、日本時間11日昼頃明らかになるアメリカの上院、下院および重要な州知事の選挙結果を見て、コラムをまとめることにしました。

  案の定、日本の臨時国会はただ一人の女性「片山さつき」看板大臣の「100万円の口利き疑惑」や「巨大看板」への追究。10人を超える順番待ち大臣の中の一人「桜田五輪相」の蓮舫議員の質問にシドロモドロの答弁などあきれるしかありません。
 「アメリカファースト」を掲げ中国に巨額関税で貿易戦争をしかけるなどエネルギッシュなトランプ大統領やアメリカの政治家をめざす人達とのスケールの違いを感じました。

 トランプ米大統領の任期前半の信任と2年後の再選が問われた中間選挙が6日に投開票され、連邦議会下院では野党・民主党が都市部や郊外の選挙区で票を伸ばし、8年ぶりに過半数を奪還しました。一方で、上院は与党・共和党が現有よりも議席を伸ばす勢いで、一部で予想されていたように上下院で多数派が異なる「ねじれ議会」となりました。
 中間選挙で下院の過半数を失ったトランプ米大統領ですが、国際協調よりも自国利益優先の「米国第一主義」路線を見直す可能性は低いです。「新冷戦」とも言われる米中関係を始め、北朝鮮との非核化協議、対日通商交渉に臨む姿勢は選挙前と大きく変わらないとみられます。
 しかし、下院で過半数を失い、予算編成など議会との調整が必要な政策では手足を縛られることになります。通商紛争のリスクを意識して金融市場も不安定な動きをみせており、トランプ氏は責任を「外」に探すのに躍起のようです。

 選挙戦終盤には、トランプ氏は中南米から米国をめざして北上する移民キャラバンを「犯罪者集団」と呼んで危機感をあおり、「民主党は不法移民に寛容」と訴える戦略に出ました。
 戦略は奏功し、上院では共和党が改選前から議席を上積みし、トランプ氏には強固な熱狂的支持層がいることを改めて証明しました。
 一方民主党下院トップのペロシ院内総務は「共和党の議会とは明らかに違う。民主党は透明性と誠実さをもって議会を運営する」と宣言しました。8年ぶりの多数派奪還に興奮する支持者から歓声が上がりました。
 ペロシ氏は続けて、分断ではなく、共和党と協力する姿勢を打ち出しました。同日夜、トランプ氏から電話があり、下院選の勝利を祝福されたといいます。
 ただ協調が続く可能性は低く、ねじれた議会のもと、大統領と民主党の対立がさらに激化するのは必至でしょう。

 トランプ大統領は勝ったのか。それとも、負けたのか。
 トランプ氏は「議会のせいで政策が実現しない」と責任を転嫁するでしょう。それは皮肉にも、既存の政治を攻撃して支持を得てきたトランプ氏にとって、2年後の再選に追い風となるのではないかと思います。

 そして日本のこれからについて考えてみます。
 菅義偉官房長官は7日午前の記者会見で、米国の中間選挙について「日米同盟の重要性については共和党、民主党問わず共通の認識が存在している」と述べたうえで、「選挙の結果が日米関係に直接影響を及ぼすことはない」と強調しました。
 日本政府がもう一つ注目するのは、対中国や対北朝鮮政策への影響です。政府内では今後の米国の対北朝鮮政策について「選挙結果の影響は出ないのではないか」「強硬に出るのではないか」との見方が交錯しています。

 これからの日本経済について、トヨタなど史上最高益の決算発表がされていますが、東京オリンピックまで好景気が続くのか?
 最近の新聞報道を見ると「景気はピークアウトした」という記事も目につくようになりましたがどうでしょうか?
 私は税理士として、第4次安倍内閣のもと来年の消費税10%アップの影響などを見守り、日本の株価やお客様である関与先の法人・個人の経営や生活がどうなるか注視し、対応したいと思っています。


2018.10月

① 2018年9月20日自民党総裁選があり、3選をうけて安倍総裁の記者会見がありました。
 これまでの会長コラムにも書き続けてきましたが、「安倍首相の3選」は日本の政治が安定することになり、世界的に難問をかかえながらも良い方向にむかうと確信しています。
 そして安倍総理が会見で述べられていた決意が実現するように節に願っております。

② 党の幹部人事は、幹事長 二階俊博、総務会長 加藤勝信、政調会長 岸田文雄、選対委員長 甘利明、国対委員長 森山裕。そして第4次安倍改造内閣が2日、皇居での認証式を経て発足しました。安倍首相は首相官邸で記者会見し「少子高齢化に真っ正面から立ち向かい、全ての世代が安心できる社会保障制度へと改革を進めていく」と発言し、憲法改正に関しては、秋の臨時国会への自民党改憲案の提出をめざす意向を改めて強調しました。
 首相は改造で麻生太郎副総理・財務相や菅義偉官房長官を留任させ、北朝鮮の非核化やロシアとの平和条約交渉を抱える河野太郎外相や、米国との物品貿易協定(TAG)交渉を担う茂木敏充経済財政・再生相ら重要政策を手がける閣僚は交代させませんでした。女性大臣は地方創生の片山さつき1名だけでした。初入閣は12人となり、12年の第2次安倍内閣発足以降で最多です。総裁選で石破茂氏を支援した山下貴司氏を法相に抜てきしました。

③ 安倍首相はトランプ米大統領との首脳会談で、米国による自動車関税引き上げという最悪の事態を当面回避しました。トランプ大統領は「他の国なら別だが、シンゾーとは友情があるから」と伝えたとのこと。
 対日貿易赤字削減案は、日米首脳は2国間で関税交渉を始める「物品貿易協定(TAG)」で合意しました。TAGは茂木敏充経済財政・再生相が首相に提案したものです。26日の首脳会談直前、茂木氏とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は、日本貿易振興機構(ジェトロ)のニューヨーク事務所で向かい合い、米国内の自動車産業の製造や雇用を増やすという文言で決着しました。

④ 日経平均続伸、27年ぶりの高値をマークしました。
 1日の東京株式市場で、終値は2万4245円と、バブル崩壊後に株安が進んだ1991年11月以来の高値を付けました。外国為替市場で1ドル=114円台まで円安が進み、9月上旬の安値からの約1ヵ月で1900円あまり上昇しました。
 「日米金利差拡大を材料視した円売り・ドル買いが続く」と企業は業績予想の前提となる想定為替レートを1ドル=105円程度と保守的に見ており、現行水準なら利益上振れ要因となります。
 株高の背景には、企業が改革努力を重ね、資本効率が改善してきたことへの評価があります。設備投資にも動きがみられ、ロボットや人工知能(AI)の活用で生産性の向上が進むと期待する声も聞きます。
 利益に対する株価の水準を示すPER(株価収益率)は13倍台でバブルのような割高感はありません。企業は今後も着実に利益を伸ばし、株価上昇を持続してほしいと思います。
 しかしこの27年間で世界との差が大きく開いてしまいました。企業別の株式時価総額をみると、アップルをはじめ米国のIT(情報技術)企業が上位を独占し、次に中国企業が続きます。日本勢はトヨタ自動車でさえ世界の30位に入れないのが現状です。
 日本はまだ長いデフレのトンネルを抜け出す途中です。日銀の金融緩和策に頼った株高である面もまた否めません。安倍政権は株高に安堵せず、社会保障・財政改革など課題に取り組んでほしいと思います。

⑤ がん治療に「第4の道」ノーベル生理学・医学賞に本庶氏「オプジーポ」が受賞です。本庶佑特別教授らは、従来のがん治療の常識を一変させました。体内の異物を攻撃する免疫力を強め、さらにがんが身を守る仕組みを突き止め、これを逆手に取って治療につなげるという画期的な戦略を実現したものです。
 ついに免疫療法は、がんの治療法として外科手術、抗がん剤、放射線に次ぐ「第4のがん治療法」といわれるまでになりました。
 このような研究がどんどん進んで行けば人類がガンを恐れずに済む日が来るのかもしれません。


2018.9月

 9月2日付の日本経済新聞朝刊の記事を見ると、6年ぶりとなる自民党総裁選は、安倍晋三首相(党総裁)と石破茂元幹事長の一騎打ちの構図となる模様です。首相の経済政策「アベノミクス」や少子高齢化社会に対応した社会保障改革、外交・安全保障や憲法改正を巡り両氏が主張を戦わせます。
 首相は総裁選の政策ビラで『失われた20年』には、二度と後戻りさせないと、アベノミクスの継続を訴えます。しかし識者は「この5年間で潜在成長率が上がったという証拠はない。総括が必要だ」と指摘します。
 また、石破氏についても「潜在成長率や生産性を高める具体策を示せていない」と語ります。「アベノミクスの恩恵が地方に及んでいないことよりも生産性と潜在成長率が上がっていないことを問題視すべきだ」と注文し、構造改革など成長率向上につながる論戦を求めています。
 経済については、生産性や潜在成長率上昇の具体策を両氏とも未だ示せていません。
 社会保障については、安倍氏は制度を全世代型に転換、石破氏は社会保障国民会議を創設。10%以上の消費増税をどこまでやるかは対立軸になり得ます。
 憲法9条改正も両氏の主張が分かれています。首相は戦力不保持を定めた2項を維持したまま自衛隊の存在を明記する案を主張。石破氏は9条2項を削除したうえで自衛隊を「軍隊」と位置づける案を掲げています。
 香田洋二・元自衛艦隊司令官は「筋としては石破氏に理がある」と話す一方、首相の方針も「国家を乗り切る戦術だ」と理解を示します。
 藤崎一郎元駐米大使は「安倍首相とトランプ米大統領の信頼関係はプラスだ」と評価する一方、森友学園や加計学園の問題を挙げ「外国もこちらの国内事情をみている。政権支持率が下がると足元をみる国もある」と指摘します。外交を力強く進めるには国民の信頼が必要不可欠です。
 石破氏は10日の出馬表明の記者会見で「正直、公正」のキャッチフレーズを打ち出し、首相の政治手法を暗に批判していますが、「いまの政権が不公正なのかと受け取られ、来年の参院選で党の足を引っ張りかねない」と危惧する声もあります。
 私は今の世界情勢の中では「日本の政治の安定が最も重要」と考えています。それには安倍政権が継続し、東京オリンピックが成功裡に終り世界に評価されることが必要だと思うのです。

 日銀が7月末に金融緩和政策を修正してから約1ヵ月。物価はしばらく上がらないと認め、長期金利の変動幅を広げた真意は、緩和の「出口」に向かうことではなく、終わりがみえぬ緩和の副作用に備えつつ、物価よりも景気の歩みを警戒して次の一手を検討することにあるのではないでしょうか。
 トランプ大統領がしかけている貿易戦争が日本経済に及ぼす影響の点検を急ぎ、トルコなど新興国への不安も注視する必要があります。
 7月以降、米中が互いに関税を引き上げ、貿易戦争が今後、世界経済を下押しする可能性が高まりました。世界中に素材や設備を輸出する日本企業はこれらの影響をダイレクトに受けます。2008年のリーマンショックの時に、日本の鉱工業生産が世界の主要国で最も落ち込んだ悪夢が脳裏をよぎります。
 「貿易戦争や新興国不安が深刻化すれば物価が上がらないどころの騒ぎではすまない」のです。来年10月には消費増税もあります。
 日銀が「物価が少なくとも3年は政策目標の2%上昇に届かない」と初めて分析したのは、早期の目標実現に対する事実上の「白旗」です。
 日本の景気回復は19年1月で戦後最長を超えますが、その持続力は世界経済をけん引してきた米中の動向次第でしょう。
 米国でも19年の利上げ停止が意識され始めており、世界経済の先行きを踏まえると、国内景気のピークアウトも現実味を帯びてきます。
 8月29日、長期金利の指標となる新発10年物国債の取引が成立しませんでした。市場との対話がかみ合わないまま、日銀は世界経済のうねりと向き合うことになります。
 安倍首相が3選され、9年間首相を務めることになれば日本の歴史上、最長の政権となります。いろいろと問題はあるものの、私は税理士として、安倍首相にはアメリカのトランプ大統領に負けない世界的な大政治家になってもらいたいと期待しています。


2018.8月

 先月は日本だけでなく、世界の政治経済も大きく動き、更にまた、天変地異は日本も世界も想像以上のことが起きています。そのことをふまえ、私達の生活がどうなるのかを考えてみたいと思います。

①トランプ大統領の予測不能な言動の元である「アメリカファースト!」による、保護主義的な゙貿易戦争゙で、トランプ氏は中国に対する強硬な姿勢を維持しています。これはトランプ氏の「言動」があくまでも11月の中間選挙をにらんだ行動であることが一因と考えられます。
 トランプ氏の発言を100%真に受ける人はおそらくいません。トランプ氏はころころと考えを変えるし、中国は平静を保っています。ただ、中国との間では通商紛争が一層激化するリスクが引き続き大きくなっています。
 専門家は通商紛争のリスクを理解しています。しかしこの先の展開を正確に予想するのは非常に難しく、米景気に影響が及ぶ兆候が表れればトランプ氏は強硬な態度を改めるとの見方が大勢で、実際に成長が損なわれるほどの深刻な紛争にはならないと多くの専門家は見ています。

②政府は天皇陛下の退位と皇太子さまの即位に伴う儀式の準備を担う事務局を8月1日に設けました。江戸時代以来、約200年ぶりとなる退位に向けた準備を本格化させることになります。
 天皇陛下は2019年4月30日に退位し、皇太子さまは5月1日に新天皇に即位します。
 皇位継承に伴う儀式は数が多く期間も長期に及びます。多くの儀式に世界各国からの首脳らが出席するため、参列者の招待や警備体制など膨大な準備が必要です。特に即位礼正殿の儀は各国の要人が2千人規模で参加することになるでしょう。
 新しい時代に合わせた儀式のあり方を探るのも事務局の課題です。政府は一連の儀式は現行憲法下で検討した「平成」の際の前列を踏襲すると今年4月に閣議決定しました。
 新しい元号迎えるにあたり、オウム真理教の問題も平成中にけじめをつけた形になりました。

③自然災害は予測不能!
 自然は摩訶不思議・・・
 自然災害は予測不能で 世界各地で熱波や豪雨災害が起っています。
 日本ではこれまでの台風は北上しながら日本付近では右にカーブする・・・はずだったのですが、2018年の台風12号は関東の南海上で左にカーブする!という離れ業を見せました。
 現在地球の気候は異常というほかありません。

④自民党総裁選
 安倍晋三首相の圧倒的リード(首相3選)が伝えられる自民党総裁選まで、あと2か月足らずです。通常国会も終わり、本格的な動きが始まりつつあります。その中で早々の戦線離脱宣言をしたのが、岸田文雄政調会長です。
 そして野田氏は自滅。総裁選どころか、次の内閣改造で野田市の更迭は確定です。党役員人事にも残らないだろう、との声が多数のもよう。
 こうして候補が次々と脱落する中、総裁選候補として残りそうなのが石破茂元自民党幹事長です。石破氏が率いる水月会のメンバーは石破氏を含めてわずか20名ですが、政界引退後も依然と影響力を持つ青木幹雄氏元参議院幹事長が参議院竹下派に石破氏支持を指令しました。青木氏は同じく政界を引退した山崎拓元党副総裁にも声をかけ、12名の石原派をまとめるつもりだといいます。それでもせいぜい50名で、405名の自民党国会議員の過半数には今のところ全く足りませんが、この後の動きに注目したいところです。

⑤通常国会が閉幕して1週間が経ちました。この国会を国民はどう見たのでしょうか。安倍政権に国民は満足していません。国会閉幕後に行われた最初の世論調査は安倍内閣にも与党にも厳しく、さらに看板だった働き方改革関連法にもカジノ法にも参議院の選挙制度改革にも反対の国民が多かったのですが法案はすべて成立しました。
 安倍総理は「森友・加計疑惑」を抱える身だから権力を手放すことは絶対にできません。手放せば何が襲ってくるか分からないのが政治の世界の恐ろしさです。総理を辞めれば下手をすると議員辞職に追い込まれる可能性だってあるのですから。
 従って権力者が自ら辞める時には次の権力者に身の安全を保障してもらう必要があります。次の権力者に絶対忠誠を誓わせることが「禅譲」の条件なのです。
 ともかく「禅譲」とは甘い話ではありません。岸田氏の判断の背景に何があったのか分かりませんが、相当にシビアな話があった可能性があります。
 安倍総理は総裁選挙で勝利してもそれで安心する訳にはいきません。来年の参議院選挙で敗北すれば総理を辞めざるを得なくなります。第一次政権で安倍総理は参議院選挙に大敗しても続投を表明して総理の座に居座りました。その結果、ぶざまな退陣を演ずることになった経験があります。その過ちを繰り返すわけにはいかないのです。

 日本の国会をみると、野党は「森・加計問題」で支持率の低下している安倍首相を攻めあぐね、逆に次の参院選で自民党に有利と思われる自民定数増員の法案の成立を許すなど、世界中を振り回しているトランプ大統領に比べて、日本の政治のレベルはだいぶ寂しい気がします。

 しかし私は税理士として、安倍政権のもとで消費税増税の再々延期をし、そして東京オリンピックが開催され世界的に評価されることが、日本がこれからも発展していく道筋だと考えています。みなさんはいかがお考えでしょうか。


2018.7月

 国税庁は2日、相続税や贈与税の算定基準となる2018年分の路線価(1月1日現在)を発表しました。全国約32万4千地点の標準宅地は17年比で0.7%のプラスとなり、3年連続上昇しました。33年連続日本一となった東京都中央区銀座5の「鳩居堂」前は1平方メートル当たり4432万円で17年に続き過去最高を更新しました。
 首都圏では東京都(上昇率4.0%)、千葉県(0.7%)、神奈川県(0.6%)、埼玉県(0.7%)がいずれも5年連続で上昇。最も上昇率が高かったのは沖縄県の5.0%(17年は3.2%)で、訪日客の増加によるホテル需要の高まりやリゾート開発が影響しているとみられます。
 不動産専門のシンクタンク、都市未来総合研究所によると、17年度の上場企業などによる不動産売買額(公表ベース)は約5兆円と16年比で約2割増加し、過去3番目の高水準。大型オフィスビルや賃貸住宅の売買が活発で、中国系不動産ファンドなど外資系による購入も目立ったようです。
 同研究所では「都心部の不動産価格の上昇は実需に基づいたものでバブルではない」と言いますがどうなのでしょうか?

 さて私は相続税申告など大仕事が一段落し、妻とオフシーズンの北海道のニセコへの旅へでかけてきました。
 「今年の夏は蒸し暑い関東を抜け出し、高原避暑地で暮らすように旅をするロングステイ体験」「北海道を代表するリゾート避暑地で過ごす大人の緩やかな寛ぎ時間を・・・」旅行会社の宣伝タイトルに惹かれ宿泊したホテル、ワン・ニセコ・リゾート・タワーズはバルコニー、キッチンを備えたスイートルーム仕様で約1週間の滞在を満喫することができました。
 観光へでかけたのは積丹半島、神成岬とニッカウィスキー余市蒸留所を周った一日だけで、残りの日は一日何回も温泉に入り、スーパーで買出しして自炊をしたり、近くのホテルで和食を食べたり、と、ゆっくりのんびり過ごしました。

 ニセコといえば路線価が17年比で88%上昇し、全国の主要地区で最も高い伸びとなった「道道ニセコ高原比羅夫線通り」がある町です。地元では路線価上昇、訪日客効果に歓迎と困惑が入り乱れ、旅行中に出会った倶知安町で店を営む60代の男性は「土地やアパート代もどんどん高くなって、ここ数年は異常なバブル」と戸惑い気味のようでした。観光タクシーでニセコ周辺を3時間程まわりましたが、ニセコは本当にバブルの渦中のようでした。
 世界的なスキーリゾート地として知られ、人口約1万5千人の倶知安町には17年度、延べ43万3千人の外国人が宿泊しました。また、スキー場周辺では1億円を超すコンドミニアムが建ち並び、シンガポール、香港、台湾などの富裕層達が購入していくという話でした。

 そのような景気の良い町がある一方で、日経新聞の記事を見ると、景況感2期連続悪化。でも日銀が2日発表した6月の全国企業短期経済観測調査(短観)で、企業の景況感を示す景況判断指数(DI)は大企業製造業で2四半期連続で悪化しました。日銀は「原材料高が続いているにもかかわらず、価格転嫁できていないとの声が多くの企業から聞かれた」(調査統計局)としています。
 中小企業を中心に人手不足による人件費上昇の影響が広がる。中小企業製造業の景況判断はプラス14と1ポイント悪化し、非製造業はプラス8と2ポイント悪化。いずれも8四半期ぶりの悪化。とあり、税理士としてこれからの私共中小企業の先行きが心配でなりません。


2018.6月

 会計事務所として3月決算5月申告は多いといっても、大企業とちがい件数は例月の1.5倍から2倍程度です。
 そこで今月のコラムも世界中が注目している米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩労働党委員長の直接の米朝首脳会談が6月12日に行われるのかについてをテーマとします。
 まず、朝日新聞の5月30日(水)の記事に考えさせられましたのでご紹介します。

 <異例の映像 末端機関の党幹部向け>
 海辺で、男性が水平線を遠く望んで立っている。ほおを涙がつたう。そこに、こんな趣旨のナレーションが流れる。
 ――強盛国家を実現するため努力してきたのに、改革がうまくいかないもどかしさから、涙を流しておられる――
 この映像に登場している男性は、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長だ。北朝鮮が末端の党幹部を教育するために作った正恩氏の記録映像の一部だとされる。脱北した元党幹部が、北朝鮮国内の人物から聞いた。3代独裁が続く北朝鮮で、最高指導者は神に近い存在。涙を流す姿を見せることは異例だ。このような映像が作られたとされる背景は、どこにあるのか。映像は4月ごろ、党の地方組織や国営企業といった、末端の機関に属する党幹部向けに上映されたという。
 人に弱みを見せたようだが、北朝鮮では、「最高指導者に涙まで流させてしまった」ということになりえる。経済改革の努力が実らないこととも合わせ、『正恩氏に従うしかない』という気持ちを党幹部に持たせる効果を狙ったようだと語る。
 映像は6月12日の開催を目指す米朝首脳会談に向け、米国と事前協議を行っている核廃棄の受け入れを、国内に訴えるために作られたとみている。
 北朝鮮は、核兵器と大陸間弾道ミサイル(ICBM)からなる核抑止力について、国営メディアを通じて「民族守護の剣」などと国民に繰り返し宣伝してきた。それが廃棄となれば、外交政策の大転換となる。
 党中央のエリートは既得権益層で、正恩氏への忠誠心が高い。映像は末端の幹部向け。叔父の張成沢国防副委員長ら党幹部を次々に粛清し、恐怖政治の手を緩めていない正恩氏が、政策転換しても、動揺せずに従えというメッセージを出したと解することもできる。国内が混乱する危険を冒してまで核の廃棄を持ち出し、敵視してきた米国との首脳会談に動き出した北朝鮮。北朝鮮の現況にその答えがあると思われる。
「この国は、土台から腐り始めている」
 1990年代後半の飢餓以降、国の食糧配給システムが崩壊し、国営企業も仕入れが難しくなった。人々も企業も、市場でモノを自力で売り買いせざるをえない。市場で人々がよく口にする言葉があるという。「大事なのは思想ではない。食べていくことだ」
 国際社会の制裁により、外貨の収入源だった中国への石炭輸出が打撃を受けた。地方の生活は、もっと苦しいようだ。
 正恩氏は5月9日、訪朝したポンペオ米国務長官に、「余すところなく、核兵器や核物質など全てを放棄する」と語ったという。核兵器とミサイルについて、「平和と安定を守る鉄の盾」などと説明してきた。生存競争で不満を募らせ、思想教育も徹底できなくなったのに、一転して「廃棄する」と伝えるのは難しい。「我々は米国の経済支援にわずかな期待もかけたことがない」と強調したことも、それを裏付ける。

 米朝首脳会談で正恩氏は「核を全て捨てる」と言う。「でなければ、体制存続につながる対価を得られないからだ」
 米朝両首脳とも会談の成功に向けて努力している。最大の特徴は、従来のような官僚による積み上げ型の意思決定ではなく、予測不可能な2人のトップが直接話し合う点だ。トランプ大統領は11月の中間選挙を見据え、朝鮮半島で戦争を起こすのと、平和的に解決するのと、どちらが良い方法なのか明らかだからだ。金正恩・朝鮮労働党委員長にとっても会談の成功は重要だ。続けて2度訪中したのは、中国の支援を確実にしたかったからだ。金氏が3月に会談した韓国高官に対し、米韓合同軍事演習の実施に反対しない意向を伝えたのは驚きだった。まだ若い金氏は合理的で、自殺行為は選ばない。

 世界が固唾を飲んで見ている「米朝首脳会談」にくらべ、日本の政治はあいもかわらず国会は「森友学園」「加計学園」にあけくれています。
 そうした中で安倍首相のもとで再任された黒田日銀総裁のもとで、国の予算の半分は赤字国債で日銀の資産は528兆円で、うち国債が448兆円で8割超を占め、総資産は異次元緩和前の12年度の3倍超になっています。その上、社会保障や医療費の国民負担は増え、人口減少と高齢化は進み、これからの日本の国家財政はどうなるのか、国と地方の借金は1300兆円でGDP比2.4倍、主要先進国の中で最悪で、税理士として不安でなりません。


2018.5月

 日本の政治は「森友」「加計」問題や、これらにからむ財務省のトップの不祥事などで国会は空転しています。
 しかし世界の政治経済はダイナミックに動いています。米英仏3国によりシリア攻撃があり、ロシアとの対立が心配されたり、アメリカのトランプ大統領はアメリカファーストを掲げ、アメリカの巨額な貿易赤字を是正するため中国をはじめ日本にも関税をかけるなど、日本だけでなく世界の政治経済の行方が危惧されます。
 一方で隣国の世界を揺るがしていた北朝鮮が韓国で開催された「平昌冬季オリンピック」を平和の祭典として政治利用し、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領も、朝鮮半島の緊張緩和を実現、自分の実績にしようとオリンピック前には想像さえできなかったことが現実化しています。
 戦争の当事者同士が、平昌冬季オリンピックでは合同チームを結成する。不思議なことですが、そもそもオリンピックは平和の祭典として始まったことを考えれば、望ましいことではあります。
 韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長による南北首脳会談が4月27日、軍事境界線上の板門店(パンムンジョム)にある韓国側施設「平和の家」で行われました。
 6月初旬までに米朝首脳会談も行われる予定となっており、北朝鮮の「非核化」をめぐる攻防が本格化するようです。
 韓国と北朝鮮が緊張緩和を演出しています。韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩委員長が首脳会談で初対面するシーンが生中継され、金氏が南北軍事境界線を越えて初めて韓国入りする場面などを全世界に伝えています。
 韓国の文在寅大統領とアメリカのトランプ大統領は北朝鮮の金正恩委員長との会談で、日本人拉致問題を取り上げると述べており、これについては期待するしかありません。
 韓国と北朝鮮が27日の南北首脳会談で、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩委員長による「板門店宣言」として、「完全な非核化を通じて核なき朝鮮半島を実現」「年内に朝鮮戦争の終戦宣言を行い、休戦協定を平和協定に転換するため南北米または南北米中の協議を進める」などが盛られました。
 朝鮮戦争は、米国が中心となった国連軍と、北朝鮮軍、中国軍が1953年、「休戦協定」に署名して現在に至っています。そのためには休戦協定の当事者である米国や中国の理解が必要で、平和宣言をその呼び水にしたい考えとみられます。
 アメリカとの関係も、CIA長官と北朝鮮の金正恩委員長の直接会談や、今後の米朝会談を成功させるためには、核の廃絶は不可欠であり、その方向に進む可能性が強いのではないでしょうか。
 米朝会談が成功し北朝鮮が経済重視の政策に転換すれば、トランプ大統領はノーベル平和賞の有力候補になるといわれています。
 これら世界を一変させるできごとは、若く大決断のできる金正恩委員長の電撃的な中国訪問で、不仲がささやかれていた中国の習近平国家主席の大歓迎を受けたことにはじまっているような気がします。

 安倍首相のもとで混乱している日本の政治も「またの衆議院の解散」や、「消費税の再々延期」など、現在想像できない政治決断で、一千兆円を超える国債を抱える日本経済が、天皇陛下の生前退位で元号の変わったあとの東京オリンピック後、健全な国になることを期待するのは難しいでしょうか?

 激動する4月の世界情勢を見ながら40数年税理士を続け喜寿を超えた税理士の思いをコラムにしました。


2018.4月

 会計事務所にとって最繁忙期である個人の確定申告が3月15日で完了し、事後処理も無事に終わりました。4月は新年度の始まりです。
 国税庁の発表している3月決算・5月申告の法人数は約20%となっており少ない感じがします。しかし資本金100億円以上の大法人は75%以上が3月決算です。国や地方公共団体の会計年度に合わせるためと言われています。日本の経済は順調で、3月・9月決算の東証一部企業では過去最大の5兆円近い配当金の支払いが確定しました。

 3月の出来事を振り返ると日本も世界もいろいろなことがありました。

 ①日本では国政の混乱がありました。政治は「森友問題」を抱え、安倍内閣の支持率は2月下旬の56%から14ポイント急落して42%になりました。(3月23日~25日の日経新聞などの世論調査より)
 「森友問題」の当時の責任者で理財局長だった前国税庁長官の佐川氏の衆参両院の証人喚問が3月27日行なわれ、私は終日テレビにくぎつけになりました。喚問要求を実現した野党の支持率も低いままで野党再編もままならず、翌日28日新年度予算は成立しました。
 当面安倍首相に代わる人もなく、日本の政治の安定を期待したいところです。個人的には安倍政権の継続と、消費税10%への増税を東京オリンピック後への再々延期しか打開策がないような気がしてなりません。

 ②中国では習近平国家主席が毛沢東に次ぐ期限のない強大な権力者となりました。これからの世界情勢はトランプ大統領と習近平国家主席の言動から目が離せません。

 ③ロシアではプーチン大統領が選挙で7割を超える得票率で4選を果たし、これからも永く権力者となりそうです。イギリスでのロシアのスパイ問題から、ヨーロッパ各国とアメリカがロシアの外交官の多くを国外退去させています。

 ④アメリカはトランプ大統領の言動が世界を揺るがしています。
 13日にティラソン国務長官を、22日にマクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)の更迭を表明。重要閣僚の解任が相次いでいます。これはまだまだ続くようです。
 一方22日、トランプ大統領はかねてから唱えていた、中国による知的財産権の侵害を理由に、最大600億ドルの中国製品に追加関税を課す覚書に署名しました。日本も例外ではなく、いろいろ関税を課されるのではないかと心配しています。

 ⑤「大風呂敷はトランプ大統領の常套手段」という4月1日の日経新聞の記事に期待するしかありません。 
 『中国、摩擦回避へ輸入拡大。天然ガス・半導体・車を軸に対米黒字の圧縮狙う。中国は米国との間で強まる貿易摩擦の回避に向け、輸入拡大による対米黒字の圧縮に動く。天然ガス、半導体、自動車を軸に国有企業などに購入増を求める方針。市場開放策でも金融市場の外資参入を拡充。貿易戦争に発展する事態を避けるため、交渉優先へ低姿勢をとるが、対等な立場での協議に向けて報復措置の準備も進める。
 米国側によれば、2017年の対中貿易赤字は3752億ドル(約40兆円)。トランプ大統領は1000億ドル減らす具体策を中国に要求している。中国は市場開放でも手を打つ。3月上旬に公表した外資系証券会社の新たな規制案は、実施時期だけが決まっておらず、対米交渉に利用する可能性がある。
 米国が輸入制限を発動した時は豚肉など計128品目に最高25%の関税を上乗せする対抗措置を公表したが、輸入額が大きい大豆や飛行機は除いた。中国内では「軟弱だ」との批判も出たが、交渉優先のために低姿勢を貫いている。米国は通商法301条に基づく知的財産侵害への制裁発動を6月以降に先送り。中国が望む「交渉で解決」の余地が広がりつつある。』

 ⑥ついに北朝鮮のトップが動き出しました。金正恩朝鮮労働党委員長が3月25~28日の3日間、電撃的に中国に乗り込み、習近平国家主席と会談しました。二人の思惑が一致し、朝鮮半島の非核化を巡って、4月27日に韓国の文在寅大統領と、5月に米国のトランプ大統領との首脳会談を控え、中国を味方につけておきたい腹づもりのようです。
 このことが実現し、アメリカの北朝鮮への軍事衝突がなく、世界が平穏に進むことを願っています。

 以上、いずれもこれから私達の生活や、事業経営に大きな影響があると思います。あまりにも大きな問題ですが、少し考えたいと思い、コラムにまとめてみました。


2018.3月

 今月は会計事務所にとって、個人の確定申告の超繁忙期にあたり、毎日所得税と譲渡・贈与税など資産税の仕事に取り組んでいます。

 私が税理士になった40数年前はソロバンや電卓の「手書きの仕事」でした。今はIT、クラウドでサーバーの最新の会計システムや税法をパソンコンに取り込み「お客様の平成29年の一年間のご苦労」に思いを馳せながら、サーバーに蓄積されている過年度のデータとつき合せ申告作業を進めることができます。年々「複雑化する税法」にかかわらず、深夜や徹夜作業になることはほとんどありません。

 ところで私は年賀状や毎月の会長コラムに書き続けている通り、アメリカはじめ日本もこれから経済が拡大発展すると信じています。それは鉄鋼や造船という重厚長大な事業から、人工知能、フィンテック、IOT関連に、車も自動運転、電気自動車などに様変わりしているからです。

 しかし今年の2月には世界で大変なことが起きました。
 アメリカのニューヨークダウはトランプ大統領になってから18,332ドルから1月27日には26,616ドルにもなりました。ところが2月3日666ドル安に、さらに2月9日は1,032ドルと大きく下落、2月8日は23,860ドルと10.35%下落しました。
 これにつれて日本も1月23日26年ぶりの高値で終値が24,000円を超えました。でも翌月から下げ続け2月6日1,071円と大巾に下落、2月14日には21,154円まで12.3%下げました。
 このたびの大巾な下落はリーマンショックとちがい、コンピューター売買による過度な反応や米国の金利上昇と言われています。この結果日本企業のPER(株価収益率)は13倍に、PBR(株価純資産倍率)は1.2倍と日本の株価は割安になりました。

 私は経済の動きなど、年を重ねかなり深く研究して理解が深まってきました。その上で、これからの日本経済の発展を信じています。
 若い経営者が今年も多く新興市場に株式上場を果し、つぎに二部へ、さらに一部市場へと事業を発展させることでしょう。ITを駆使したアマゾンの急成長などに触発され、これまでとまったく違う事業が世界や日本の経済を牽引して拡大していくと思います。

 人口が減り、働く時間が減っても時代は大きく変化して発展すると思います。労働人口の減少で働く人が減っても本格的な賃金上昇とインフレ(物価上昇)は実現すると思います。現在インターネットの普及により、ネット上で仕事を請け負うクラウドワーカーが爆発的に増えています。このたび大きく下落した日本の株価も間もなく戻ると思います。

 私は月に何冊かアマゾンで本を購入して研究しています。また新規IPOの「株式売出目録見書」や、これはという会社について「会社四季報」や「適時開示」に目を通し、本決算はもとより3ヶ月ごとの決算や収益予想など目を通しています。そこで多くの若い経営者が新しい事業を立ち上げ、経営努力を重ね事業を成長させていることを実感しています。

 毎日多くの申告書に税理士として署名押印しながら、どうやったらお客様のお役に立てるのかを考え、3月4日の㐂寿という年令に負けず、まだまだがんばりたいと思っております。


2018.2月

 会計事務所にとって、個人の確定申告など超繁忙期が近くなりました。当事務所は40年以上に亘る確定申告のノウハウを確立しております。昨年末よりすでにお客様に申告のための準備をお願いしているため、年明けには資料が続々と届き、直接来所されるお客様も多くいらっしゃいます。

 私は繁忙期の3月4日が誕生日のため、税理士になってから誕生祝いの旅などに出かけたことはありません。今年の3月4日は税理士になって40数年になり77才で喜寿を迎えます。
 そこで繁忙期を乗り切るため、誕生祝いに先駆けて一度行ってみたいと思っていた小笠原諸島へふらり旅をしてきました。小笠原諸島は海によって隔てられた小さな島々で構成されており、独自の進化を遂げた多くの固有の生きものや、それらが織りなす生態系を見ることができます。小さな海洋島における生物の進化を示す典型的な見本として、世界的な価値を持つことが認められ、世界自然遺産にも登録されました。
 竹芝客船ターミナルから小笠原諸島の父島の二見港まで、2016年7月に就航した11035トンの新造船・三代目「おがさわら丸」で所要時間24時間の船旅です。現地宿泊3泊と帰路は午後3時半に父島を発ち、また船で24時間かけて戻る丸6日間の旅です。何冊かの本を持ってゆっくりしてきました。おがさわら丸のスイートルームの1,000キロの船旅は軽快な時の流れを堪能することができました。
 小笠原諸島は「父島列島」の父島に約2,000人が住み、そこから南へ50キロの「母島列島」の母島に約500人が住む東京都小笠原村で構成されます。あと小笠原村には父島から更に南方300キロに「硫黄島」がありますが、今は自衛隊がいるだけで人が住んでいるのは父島と母島だけだそうです。

 硫黄島は面積わずか24㎢ですが、父島、母島とちがい地形が平坦なため飛行場が作られました。太平洋戦争の激戦で日本軍は守備兵力20,933名のうち20,129名が戦死しています。アメリカ軍も戦死者6,821名、さらに戦傷者は21,865名に上りました。太平洋戦争後期の島嶼防衛戦でアメリカ軍地上部隊の損害が日本軍の損害を上回った稀有な戦闘となり、アメリカ軍が最も人的損害を被った戦いと言われています。
 小笠原の父島で「戦跡ツアー」に参加し、今は朽ち果てた施設を何か所か見学しました。しかし小笠原の父島、母島は地形が険しく戦場にはなっていないということでした。また、他のある一日では海から多くのクジラやイルカを見ることができました。
 世界では今現在も各地で戦いがあり、死者や破壊が毎日起きています。人間とはどうして戦い、血を流し、令を落すことをやめられないのか、考えさせられた旅でした。

 トランプ大統領当選前のニューヨークダウは18,332ドルでしたが今や27,000ドルになろうとしています。日本も26年ぶりに経値で日経平均が24,000円を超えました。
 私は年賀状や会長コラムに書き続けている通り、日本経済はこれから東京オリンピックに向って大きく成長すると思っています。これからは人口知能、フィンテック、IOT関連、SNS関連、自動運転、電気自動車関連、ロボット関連などこれまでになかった事業がアメリカだけでなく日本も経済を牽引し、新しい時代が開けると確信しています。
 私は税理士としてこれからの時代を見つめ学び、日本経済発展の果実を自分だけでなく、お客様も手にできるお手伝いができるようにこれからもがんばろうと思っています。これからの時代、情報の格差の中で取り残されないことが重要だと思ってます。


2018.1月

 あけましておめでとうございます。今年はどんな年になるのでしょうか。今年の干支は戌年です。十干十二支の組み合わせは60通りありますが、今年は戊・戌(つちのえ・いぬ)の年で、これは60年周期でやってきます。実は私が社会で働きだしたのもちょうど60年前です。それはどんな年であったか少し振り返ってみたいと思います。

 60年前の1958年、時の皇太子(現在の天皇陛下)が婚約されました。正田美智子様が皇室に入られ、初めての民間出身のお妃誕生とあってミッチーブームが巻き起こりました。その陛下も来年は生前退位されます。政権は安倍総理の祖父である岸内閣の時でした。景気はこの年から1961年にかけて岩戸景気でした。野球界では長嶋さんのプロデビューの年で打撃の神様と言われた川上選手の引退の年。相撲界では栃若時代。音楽界ではエルビス・プレスリーが人気で、日本ではロカビリーブームに若者が熱狂した頃。ポール・アンカの『ダイアナ』が大ヒットする一方で、「おーい中村くん」の歌も大ヒット、色々とジャンルが混在していた歌謡界でした。
 岩戸景気でインフレが懸念されていましたが壱万円札が初めて発行されました。消費では特に電化製品が人気で三種の神器といった言葉もこの頃でした。日清食品のチキンラーメンもこの年に誕生。自動車ではスバル360が42万5千円で売り出され、マイカーブームが始まりました。また団地族といった言葉も流行語で、『フラフープ』が大ブームになりました。電化製品が主婦を家事から解放し、その分余暇を楽しむ時間が増加し、消費が拡大していきました。

 そしてそれから60年後の今年は2018年。時代はまた大きく変化しています。毎日、新聞・テレビなどメディアではこぞって、人工知能・フィンテック・IOT・SNS・自動運転・電気自動車・ロボットなどを取り上げています。
 私はそれらの事業内容が良く理解できませんが、すでに事業化されており、これらの新しい事業が開花し実を結び、時代が大きく変わっています。昨年の新規株式公開90社にも表われているように、これから日本経済は東京オリンピックに向かって大きく発展していく年になるでしょう。

 さて、『戊・戌(つちのえ・いぬ)』には枯れるという側面と、生い茂るという側面があり、一方は枯れて、一方は繁盛するといった両面を持っており、変化の年になるようです。
 私は税理士として、時代の流れを日々見ながら勉強し、公私共に繁栄の年にしようと新しい年を迎えました。本年もどうぞよろしくお願いします。


2017.12月

 2017年の会長コラムも最後となりました。
 11月は衆議院の解散総選挙があり、苦戦を報じられた安倍首相の自民党は大勝、与党は公明党と合わせて3分の2以上の議席を確保。小池氏の希望の党は大敗、枝野氏の立ち上げたばかりの立憲民主党が野党第1党になるなど、選挙はわからないと思いました。トランプ大統領の訪日もあり、北朝鮮の金正恩の懸念を抱えながらも、第4次安倍内閣の日本の政治も経済も、概ね順調に今年も終わりそうな気がします。

 横綱日馬富士の突然の引退など、連日テレビ、新聞のマスコミ報道は様々騒がしく、そんな中私は私で人間の業といわれる「生、老、病、死」の中の“老い”を私自身日々実感し、税理士としてのお客様や、友人、親戚の「老、病、死」に直面して、やりきれない思いを何回もしています。
 そこで、12月1日から4日間、自分の心を見つめようと、東京から約2000キロ、沖縄本島から約300キロ南西にある宮古島市のホテルに3泊滞在してこの1年間を振り返ってきました。
 宮古島のリゾートホテルの部屋でテレビもつけず、一日遅れで来る日経新聞も見ないで、テレビ、新聞など、毎日メディアで知る政治、経済、スポーツなどの報道をシャットアウトし、ゆったりと流れる時の流れの中に身を置いて、自分の心との対話を続けました。

 はじめて訪れた宮古島市の中で、100万坪の敷地の中に数棟のホテル、ゴルフ場など日本とは思えないSHIGIRA RESORTというリゾート施設に目を引かれ、税理士としてどんな会社が経営しているのか知りたく、インターネットで検索をしました。本社は東京青山にあるU Co., Ltd.でした。この会社の本社の屋上にはプールとレストランがあり、私も一度行ったことがある洒落たビルでした。
 この会社はネット上に概要がすべて公告されていました。1997年9月には株式を店頭公開し、2000年1月には東証二部に上場、2001年1月には東証一部に指定されました。しかし2010年にはMBOにより非上場化されました。29年3月31日、第26期決算財務諸表概要が次の通り公告されています。資本金はわずか1億円ですが、純資産286億8700万円という超優良企業です。2016年3月現在の従業員(正社員)は2563人と記されています。事業は不動産業だけでなく、多方面の事業を全国展開されているようです。宮古諸島の宮古島の開発は20年前にはじまっているようです。また一番台湾に近い石垣島を中心とする八重山諸島の西表島と小浜島にもホテル、ゴルフ場を経営されています。海外でもホテルを経営されているようです。
 私が滞在した宮古島市の100万坪の敷地中のホテル群と、いくつものレストランの従業員の、お客様をもてなす心を込めたサービスはパンフレットにあった “ようこそ 色彩のリゾート 約100万坪の癒しのステージ「シギラリゾート」どこまでも澄んだ海と豊かな自然に囲まれ、リゾートステイの醍醐味がすべて揃う地上の楽園 どうぞ素敵な休日をお過ごしください” このメッセージの通り、自然と設備と客をもてなす従業員の心づかいが混然一体となって私の体に充満しました。
 私たち税理士法人のお客様は資本金1億に満たない法人がほとんどです。資本金1億円で従業員2千数百人の企業で売上高485億円、経常利益46億と発表している企業もあることを知り、税理士としてすばらしい体験でした。これからも税理士としてがんばろうと思いました。

 


2017.11月

 11月1日に召集された特別国会の衆院の各会派勢力が固まりました。与党自民党と公明党だけで313議席となり憲法改正の発議ができる2/3を超えました。安倍晋三首相(自民党総裁)は1日召集の特別国会で第98代首相に選出され、自民、公明両党連立の第4次内閣を発足させました。衆院選勝利を受け、政権への国民の信任が得られたと判断し12年ぶりに全ての「閣僚」と自民党の「党執行部」を続投させることになりました。
 ここのところの好景気は「安倍政権の経済政策の基礎であるアベノミクスの金融政策」がきちんとできているからであると思われます。景気さえ良好に保っておけば、失業率のトレンドが維持されて賃金がそろそろ上がり出すにちがいありません。そして支持率も回復します。安倍首相はそういう局面が訪れることを待っていたのだと思います。注目は次の消費増税問題です。今のところ、実施のタイミングは2019年10月とされていますが、そのとき安倍首相は、「消費増税なし」を打ち上げるのではないでしょうか。世の中にサプライズを与えるには最高のタイミングです。とにかく、「消費増税なし」が打ち出され、その上で国民投票が実施されるというシナリオが考えられます。
 私はアベノミクスについて高く評価しています。失業率は改善して2%台に突入し、有効求人倍率も正社員で初めて1倍台に乗りました。現状はきわめて合格点でしょう。失業率がここまで低下すると所得の上昇はそれほど難しくなく、「構造失業率?」に達してから半年から1年くらいの間に賃金は明確に上がり出します。つまり、2018年には賃金上昇の可能性がかなり期待できるのではないでしょうか。
 また、日本経済新聞の記事を見ると上場企業の業績がのきなみ好調のようです。日本企業の海外M&A(合併・買収)も活発で、日本市場の商機は大きいと見込まれます。世界的な好景気は2~3年続くと予想されています。

 私もファンである経済アナリストの朝倉慶氏による、明るい未来を示唆するコラムページを一部抜粋して紹介します。

 株式市場の<びっくり現象>「亡くなられた舩井幸雄先生」は物事が変化するときは<びっくり現象>が起こると述べていました。従来の感覚で理解できないことが起こるのは、物事が大きく変化を起こす序章であるというわけです。まさにその<びっくり現象>が日経平均の動きで起きたのです。何と史上初めての16日連続の上昇が起きました。株は、売られ過ぎたら買われる、逆に買われすぎたら売られるということが起こるのは極めて当然のことなのです。ところがこの上下がなくて、16日も続けて買われるなどという事は確率的にめったにあり得ることではありません。
 「今回の未曾有の日経平均連騰が意味するところは?」
 この日経平均の16日連騰という未曽有の記録が、日本人全体が概ね株式市場に関しては弱気になっていたこの時点で起こったという事が極めて重要です。日本人は基本的に株嫌いで、低金利で金利がゼロの時代にせっせとタンス預金に励んでいるのが実情です。日本株を見渡せば有名企業においても年間の配当利回りが3‐4%を超える有名企業が山のようにあるのですが、日本人の多くは「株は危ない、株など買うものではない」という既成概念が消えていません。
 政府は<貯蓄から投資へ>と一生懸命呼びかけ、NISAなど無税で投資できる優遇措置を作って必死ですが、国民は一向に株式投資に目を向けないのです。
 日本の個人投資家はバブル崩壊後の1990年から27年間に渡って株式を基本的に売り続けているのです。
 その日本株がついに怒って爆発してきたのが今回の上げでしょう。
 1960年12月21日から年を挟んで1961年1月11日まで日経平均は14日連騰しました。57年前、いわば半世紀前の出来事です。当時は池田勇人内閣です。
 池田首相は<所得倍増計画>を掲げて10年間で国民所得を倍に増やすと野心的な計画を打ち出したのです。当時は1964年の東京オリンピックが決定して東京の風景が激変していく過程でした。
 また日経平均の13日連騰も極めてまれな記録です。これは1988年2月10日から2月27日にかけて起こりました。これも29年前の出来事です。
 そう見ると今回の16日連騰が日本の証券市場の歴史において驚くべきまれな出来事だったことが理解できるでしょう。これは誰もが聞いたことがあるでしょうが、1988年は<平成バブル>にかけての大相場の時代です。当時は銀行がとにかく「お金を借りて下さい」とあらゆるところに積極的にセールスしてきました。「株でも土地でも何でも購入してくれ!」と銀行間で激しい融資競争が繰り広げられていたのです。大企業でなくとも中小企業でも土地などの担保さえあれば、いくらでも資金が借りられる時代でした。そして借金をして株を買おうが、土地を買おうが、商売を始めようが極めてうまくいってしまう、まさにバブルの時代だったのです。
 この前の年1987年10月19日に米国市場において<ブラックマンデー>という一日で株式市場が20%も下げるという歴史上にない、史上最大の暴落が起きたのです。その大暴落からの回復劇にあったのが1988年の初頭でした。いわば暴落後の大きな上昇を示唆する始まりの鐘を鳴らす13日連騰だったというわけです。この<びっくり現象>もその後の日経平均の大相場を示唆していたのです。日経平均はその後、1年10ヶ月に渡ってほぼ一本調子で上げ続け、「1989年12月29日の大納会の日に歴史に残る大天井、38,915円」を付けるに至ったわけです。
 今回はそれを上回る16日連騰という快挙です。何も起こらないわけがありません。過去2回の13日連騰、14日連騰と同じような大相場へ発展する経緯をたどる可能性が高いでしょう。<びっくり現象>は舩井幸雄先生が指摘したように、従来の常識をひっくり返す大きな変化が起こる前触れなのです。
 「株が下がり続ける」とか、「株は上がらない」などと世界の歴史を無視した考えを持たず、日経平均が歴史上初めて16日連騰した、この<びっくり現象>の示唆するものをしっかり捉える必要があるのです。

 私は税理士として東京オリンピックまでの日本を楽観的に見ています。未来は明るいと期待しています。このコラムを書いている11月1日の日経平均は408円高で22,420円で終わっています。


2017.10月

【H29.10.1記】
 衆院が9月28日に召集された第194臨時国会の冒頭に解散され、10月10日告示、10月22日投票されることになりました。
 この衆院解散は安倍首相の想定外の事態になり自民党は危機感を持っていると思われます。東京都知事の小池百合子氏が東京都議会議員選挙で「都民ファーストの会」を率いて大勝、都議会第1党となった勢いで「希望の党」を立ち上げ代表となりました。
 小池知事人気は大フィーバー、民進、自民からも離党者がでて国政政党「希望の党」が誕生、それに民進党の前原代表が民進党の衆参議員総会で民進党としての公認内定を取消「希望の党」に公認申請をするという事実上の合流方針を提案、承認され衆院では民進党は解党されました。
 でも、小池代表は民進党を全員受け入れるのではなく政策や過去の発言をもとに「希望の党」に受け入れる候補者を選別し、民進党全員の全面的な受け入れを拒否したようです。
 大阪府の松井知事が代表の日本維新の会も「希望の党」の連携するようで小池知事の人気は高く、誕生したばかりの小池百合子氏の「希望の党」はこれからの日本の国政を左右するかの勢いです。
 憲法改正を目指す安倍一強と言われた日本の政治も小池氏の行動と手腕のこれからに翻弄されるようです。
 それから衆議院議員の定数が小選挙区は295議席から289議席にと6議席減り、比例代表も180議席から176議席になり4議席減り合計10議席減となります。そのため19都道府県が区割りの変更を受け、域内が複数の小選挙区分割される市区町も急増するようです。
 これにも自民党に大きな影響があるようです。小池氏の「希望の党」は「改革保守勢力」を標榜しており、安倍首相の国会冒頭での解散権の行使は「大義ない権限行使」とも言われ、選挙結果は一体どうなるのでしょうか?
 「早期解散は小池氏の新党準備が整う前の奇襲のはずだった」(自民党幹部)にもかかわらず、小池氏の動きは安倍氏の予想をはるかに上回りました。自民党閣僚経験者は「ほんの数週間前まで、安倍政権の脅威は(若狭新党)だった」と振り返ります。小池氏の新党構想はあくまでも側近の衆院議員、若狭勝が中心で、一部の民主党離党者らが集まる選挙互助会という印象を与党議員の多くが持っていました。それが今は「かなりの規模だ。3桁はいく」と小池氏が豪語する候補者を相手にする総力戦になろうとしています。
 2019年10月に実施される「消費税率10%への引き上げ」「原発再稼働か脱原発か」「北朝鮮の脅威に対する対応は?」
 持ち出されている政策課題は①北朝鮮問題②アベノミクス③生産性革命④人づくり革命⑤地方創生⑥憲法――ですが、「いくら政策を訴えても風に流されるのではないか」と不安な感じがしてなりません。
 安倍首相は「過去の新党ブームは混乱と低迷を生んだ」と強調されていますが、私はそうならず、日本の政治が安定し、これから発展すると思われるA1(人工知能)やEV(電気自動車)などで、日本経済が発展することを願い、今は選挙結果を見守りたいと思います。

 前回の大網白里市に続き、今度は9月17日から3泊4日で不動産に絡む資産税の仕事で静岡県下田市に行ってきました。
 下田市でもバブルのころ「伊豆急」が開発した「碁石が浜分譲地」の伊豆の島々が見渡せ眺望のよい、億を超えた分譲住宅も数分の一の価格になっていることを知りました。
 下田といえば、鎖国をしていた江戸時代の日本にペリーが来航し、日本で1番最初に開港した街です。これにより日本は200年以上続いた鎖国が終わり、開国します。下田のペリー来航により、日本は大きく動揺したことは想像に難くありません。そんな下田が舞台の「歴史上の偉人」や「唐人お吉の悲話」の物語を知りました。
 このような雄大な歴史の出来事を知ると安倍政権がどうなるか、これからの衆議院選挙の結果も、悠久の歴史上では些細なことかもしれないと思いました。


2017.9月

 9月1日、2日と不動産に関する仕事があり大網白里市に行ってきました。そこで感じたいくつかのことを今月のコラムとしました。

① 一時間半も電車に乗るとスマートフォンを見ている人がすごく増えていると感じます。今インターネットという新しい表現が生れSNSで「いいね」の数を数えて一喜一憂し、大きな自由を得たようでその自由に追い込まれてしまっている。そんな気がしてなりません。
 かく言う私も一ヵ月前にガラケーからスマートフォンに変えました。しかしメールはまったくできず、仕事上必要な資料の送受信も事務所のスタッフに頼り切っています。そんな私でも今は「健康や病気」「食べ物と健康」「病と薬」あらゆることをネットで検索すればたいていのことが分かります。一長一短ありますがやはりインターネットがもたらす恩恵は大きいと言わざるを得ません。

②このたび出かけるに当り暇な時間に読もうと3冊の本を持って出かけました。1冊目は新聞に大きく何回も広告が出ている1998年に伊藤忠商事㈱の社長に就任して、翌99年4000億円の不良債権の一括処理を決断実行し、翌年度の決算で同社の史上最高益を計上し世間を瞠目させた丹羽宇一郎氏の「死ぬほど読書」という本です。この本の「はじめに」に「一日の読書時間が『0分』の大学生が約5割に上がる」と書かれていてビックリしました。私の世代では「知の源泉」といえば「本」でしたが、現在の若者は違うのでしょうか。

③2冊目の本は著書福田伸一氏の「新版・動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか」という本です。この本の表題は「生命とは何か」地球最大の謎を解くとあり未知なる生き物である人間について書かれたもので「目からウロコ」でした。「不思議な生き物それが人間」で、その一生は謎めいている。難しい内容で書評をまとめられませんが、私も老いを強く実感し「死を考える」歳になり、現実として親しい人の「闘病生活」や、その結果としての死と直面することも多くなってきた今、いろいろと考えさせられる内容でした。

④3冊目は五木寛之氏の「孤独のすすめ」ですが、「終わりに」に、「世の中は金と欲と権力の巷だと分かっているけど」「誰でも生きていれば辛いことや嫌なことは山ほどあります」「歳を重ねれば重ねるほど長く生きた分いろんな思い出は増えていく」「いわば頭の中に無限の宝の山を抱えているようなもの」と書かれていて、少し救われた気持ちになりました。

⑤このたび宿泊したのは千葉県九十九里町の海辺にある大きなホテル「サンライズ九十九里」です。このホテルは津波対策を施したという変わった形をしていました。ホテルのベランダから見える海は台風が近づいているらしく左右、浜は九十九里果てしなく続き、島影一つなく、一隻の船槽も見えず、逆巻く白波が大きく押し寄せ海岸に砕けて荒涼とした雰囲気でした。柄にもなくこの海の先にあるというロサンゼルスに思いを馳せてみました。

⑥今回の旅の目的である、大網白里市の古い住宅の土地はバブル期は坪40~50万円でしたが、今は坪10万円ほどとのことでした。この売却不動産の調査を2日に渡り行いましたが、損失が発生する可能性が高いです。
 しかし、何社か訪ねた不動産会社のうちの一社の社長から「ぜひ専任媒介で扱わせて欲しい」という電話が入り2日間の努力が実るような気がしました。
 大網白里市の市会議員をしているという町の実力者に会ったりと走り回った2日間でしたが、一生懸命仕事すれば必ず結果は出ると信じようと思います。

⑦9月2日の朝、サンライズ九十九里からバスで東京駅まで帰ってきました。途中高級住宅街であるGOLF COMMUNITY「季美の森」にバスは止まりました。ゴルフ場付きで分譲時には億を超えたこの高級住宅も今は1000万円台の物件が多く、2000万円を超える売り出し物件は少ないようでした。季美の森は東急不動産が開発した定住型複合施設です。季美の森ゴルフ倶楽部はこの住宅地の中心にあり開場は1993年11月(平成5年)、バブル期の遺産と言われています。

 私は日本経済の2回のバブルを体験し乗り越えてきました。そして今は「人生、老いも孤独も捨てたものではない」と思い、まだまだ現役税理士として仕事をしようと決意を新たにした今回の旅でした。長らくお付き合い頂きありがとうございました。


2017.8月

 アクティベートジャパン税理士法人と経営統合し、会長・税理士・さいたま事務所の所長となって早いもので来月で丸4年になります。そして税理士としてはなんと46年になります。
 今はありがたいことに元気に仕事をさせて頂いておりますが、過去には何度か大きな病気も経験しました。しかしこれまで仕事を続けて来られたのは、お客様方のご苦労や悩みを目のあたりにし、多様な人間の生き方を学ぶことで、私自身が少しずつ成長出来たからだと感謝しています。
 税理士業以外では不動産賃貸の会社を経営する機会も得ました。これらの経験から資産運用のご相談にものることができるようになりました。私は「税の専門家」よりも「事業経営者」でありたいと思っています。今後も少しでも皆さまのお役に立てるよう、沢山の本を読み、学び、事業経営や資産運用にチャレンジを続けていきたいです。

 日本は少子高齢化社会に入り、人口減少の中で「バブル」を知らない世代が増えてきて、これから起きることを乗り越えるには発想の転換が必要だと思っています。
 アメリカは「マイクロソフト・アップル・グーグル・フェイスブック・アマゾン」などゼロから創業した起業家が世界的な巨大企業に発展するダイナミズムがあります。中国にもソフトバンクの孫社長が見い出し、ニューヨーク市場に上場を果した「アリババのジャック・マー氏」がいます。ソフトバンクの孫社長は2000万ドルの投資に対し8兆円の含み益を得て新たな投資への資金源としました。
 経済ジャーナリスト池上彰氏の「世界を動かす巨人たち・経済人編」を読み成功者のサクセスストーリーを知りいたく感動しました。日本にもスケールの違いはあっても若い起業家が毎年何十社も上場を果しています。当アクティベートジャパン税理士法人の尾崎代表は公認会計士でもあり、若い創業経営者を東証一部上場企業に育てた実績があります。私も今後、夢と希望のある若い人たちを応援するお手伝いを何らかの形でしていきたいと思っております。

 最近、ある本を読んでいて次の言葉の真意を実感しましたので、ここにご紹介させてください。
 「リーダーとは、みなさんが考える優秀な人ではなく、優しさに秀でている人、つまり自分の志に共感し、裏で支えてくれているたくさんの人々に感謝できる人を指します。」
「どこまでも謙虚に、誰よりも強く想い、日々の小さな努力を積み重ねる」
 しかし 「世の中には変えられるものと、変えられないものが存在します」
 変えられるものは「自分自身と自分の未来」
 変えられないものは「他者と過去です!」

 私は現在76歳です。今月、惜しまれつつ105歳で亡くなった日野原先生は医師として生涯現役を貫きました。その生き方は私の憧れです。私もまだまだ第一線で「税理士である事業経営者」としてがんばりますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。


2017.7月

1.東京都議会議員選挙について
 東京都議選は今月2日、9日間にわたる選挙戦が終わりました。結果は小池氏率いる都民ファーストの会が圧勝し、自民党は57議席から34議席を減らし歴史的惨敗を喫しました。この結果について、『「安倍一強」岐路に、解散・改憲に不透明感』と報じられています。そんな中「私が強調したいのは超古い議会を新しい議会に変えようということだ」と、刷新を訴えた小池氏に都民が期待を込めて投票をしたのでしょう。小池氏が都民の期待に存分に応えてくれることを私も期待したいと思います。
 また、築地市場から豊洲市場への移転問題が争点の一つとされたが、埋没気味でした。都政の主要課題である防災対策や待機児童対策など他の政策課題では各党の主張に大きな違いはなく、論戦が深まったとはいえなさそうです。
 これからの国会運営はいろいろむずかしくなるでしょう。私は税理士として日本経済に変調をきたさないようにと願ってやみません。

2.世界の企業の経営実態の変化について
 私たち中小企業の経営者も、土地を保有し不動産賃貸経営をしてる資産家も実感がないと思いますが、日本経済新聞の記事で企業の現預金、世界で膨張10年で8割増1350兆円、世界の企業の手元資金が膨らみ続けています。日本経済新聞社がQUICK・ファクトセットのあるデータから集計したところ、現預金に保有債券や貸付金などを足した広義の手元資金は12兆ドルと10年前から8割増えました。この資金額は人類が有史以来採掘した金(7.5兆ドル)を買い占めても使い切れません。
 有利子負債は7割増の19兆ドルにのぼります。これは負債を超えるピッチで現金が積み上がり、53%の企業が実質無借金になったことを意味します。
 地域別では米国が2兆8千億ドル、欧州が2兆1千億ドル、日本が1兆9千億ドル、中国が1兆7千億ドル。余剰資金をひたすら積み上げる経営姿勢は日本企業の専売特許でしたが、ここにきて世界企業の「日本化」が進んでいるのです。
 今後現金が積み上がるのは、産業構造の変化の影響を受け、インターネットやスマートフォンの技術革新で成長するIT企業と予想されます。これらの企業は大型設備を必要とせず、使い道が研究開発やM&A(合併・買収)、自社株買いなどに限られるからです。
 代表格が米アップルです。直近の手元資金は2568億ドル(約28兆円)と「iPhone」を初めて発売した10年前から17倍に膨らんでいます。この資金額は時価総額が約19兆円のトヨタ自動車を楽に買収できる規模です。
 手元資金が増えると財政は安定しますが、経営の効率性が低下します。有望な投資先を見いだせず、企業の資金は押し出されるように金融市場に還流していきます。米国株の最大の買い手は自社株買いを実施する企業自身です。日本でも自社株買いの増加で自社が筆頭株主である企業が全体の1割に達します。
 そしてこうした余剰資金を吸い上げて使っているのが政府です。金融危機後に政府は財政支出を拡大し債務を膨らませました。政府債務が膨らみ続けるといつかは増税などで国民生活に影響が出ることになります。(日本経済新聞の記事より抜粋)。

3.日本の財政問題について
 財務省は、日本政府の国債発行残高、「国の借金」の残高が2016年9月末で1062兆5745億円になったと発表しました。国債格付け会社の日本格下げも相次ぎ、国民1人あたりの借金が837万円にのぼったことを意味します。これは老若男女すべての国民全員が背負っている金額で、国が抱える大きな問題です。
 日本の財政は先進国の中で最悪の状態にあります。政府は2020年度に、国と地方をあわせた基礎的財政収支を黒字にする財政健全化目標を掲げていますが、日本経済が実力よりかなり高い成長率を実現しても達成は難しいでしょう。
 2017年度予算案を家計に例えると、収入は頭打ちなのに、親の介護などに掛かる支出は増えるばかり。大赤字の家計で借金は膨れ上がり、ため息が止まらない、といった感じでしょうか。
 年収(税収)は577万円と前年度から1万円増えるだけ、一方、生活費(政策経費)は739万円と8万円増え、妻のパート代(税外収入)53万円を合わせても賄えず、相変わらず家計は火の車。それが今の日本の家計(財政)です。
 日銀総裁は、金融緩和の出口を議論するのは「時期尚早」としています。でも私は税理士として、資産対策を早くから真剣に考え、備えることが最も大切だと思ってます。


2017.6月

 世界地図の真ん中に位置する朝鮮半島は世界の列強国の利権が渦巻く場所となっています。

 1945年の終戦からわずか5年後の6月に、朝鮮戦争が勃発しました。3年続いた米対ロ、中の代理戦争の軍事物資は日本から調達されたため、日本は軍需景気に沸きました。この戦争により、日本に駐留中の占領軍が朝鮮半島に出兵したために日本国内の米軍基地警備が手薄になりました。そこで、日本の治安を守るという名目でアメリカの要請のもと、現在の自衛隊の前身である警察予備隊がつくられたのです。
 高度経済成長の足掛かりとなった特需景気が日本国内に活気をもたらす一方、朝鮮戦争は400万人の死者を出したともいわれており、朝鮮半島は荒廃しました。 

 1953年の休戦により、朝鮮半島は北緯38度線で分断され、北はロシアと中国の援助を受けて金日成が治める北朝鮮人民共和国に、南はアメリカの支援のもと大韓民国となりました。朝鮮戦争はあくまで休戦中なのであって、いまもなお終わってはいません。
 北朝鮮建国の父・金日成は、旧ソ連要請のリーダーでした。その孫にあたる3代目総書記、母親が在日日本人ではないかといわれる金正恩は、頻繁に核実験を行い弾道ミサイルを日本近海に落として世界をざわつかせています。北朝鮮が軍事実験を繰り返すのは、アメリカに主張するため、そして世界各国に開発中の武器を見せつけ商売するため、また自国民に恐怖感を抱かせるために軍事力をアピールしているためとも囁かれています。
 韓国では失脚した朴槿恵氏に代わって文在寅氏が大統領になりました。弁護士として知られる文氏の両親は、朝鮮戦争時の北朝鮮から避難してきたそうです。当選して日が浅いため動向がわかりにくく、これからどのような政策を取るのかが注目されますが、現在は支持率80%を超えているようです。

 いつの世も、戦争、権力誇示や金儲けの被害者は名もなき民です。爆撃から逃げ惑い、家族を失い、故郷を追われ飢餓に苦しむのは、武器も権力も持たない民です。インターネットで繋がる世界では、地球上のどこかで起きた紛争が日夜報道され、一日たりとも争いが起きなかった日はありません。政を行うとは、最終的に人間自身の本質が問われます。

 第二次世界大戦終結から72年が経ちました。安倍政権は憲法改正を急ぎ、朝鮮戦争とともに始まった自衛隊の歴史に大きな変化を起こそうとしています。

 トランプ大統領を巡る様々な問題やイギリスのEU離脱等も起きている中、目まぐるしい世界情勢に目を凝らしながら、税理士として私はお客様のお役にたてるよう頑張りたいと思っています。


2017.5月

 GW明けにフランス大統領選の結果が出ました。親子で有名な極右のルペン女史が追いかけましたが、中道系のマクロン氏が勝利しました。
 次いで9日には、韓国大統領選があります。支持率トップの文在寅(ムン・ジェイン)氏が逃げ切るのではないかと予想されています。

 トランプ氏の外交については、日本国内では北朝鮮に向けたメッセージだけがクローズアップされているようですが、これだけではありません。アメリカファーストに反する対日本や対メキシコへの貿易赤字の不満を訴える声明を出し、中国を批判し、イスラエルとパレスチナの中東和平交渉仲介に意欲を見せ、ロシアとけん制し合っています。
 2つの大きな選挙と、世界情勢の不安定さから、有事の金といわれる金価格が上昇しています。

 日本国民のGWレジャー気分の裏で、世界情勢はめまぐるしく動き、緊迫し、けん制し合い、安倍内閣は憲法改正を進めました。自衛隊は平時においてもアメリカの艦船を防護する活動に踏み切っており、有事における自衛隊協力はどこまでなのかも問われています。トランプ政権の要請を受け、日本からヘリコプター14機も搭載できる大型護衛艦「いずも」は派遣され、米軍は北朝鮮危機に備えています。安全保障関連法により可能になった自衛隊活動が増えています。

 予想の難しい「トランプ政権誕生」や「イギリスのEU離脱」が現実となったように、今後も予想もつかないことが起こりうるかもしれません。

 最近よく耳にする「地政学」とは、国の位置が政治など諸々に与える影響について研究する学問だそうです。グローバル化が一層進む今、地理的条件による影響は大きいと思われます。

 税理士として、世界の動向を見ながら、日本で起きることについてもいろいろ考え、対応していきたいと思っています。


2017.4月

 不動産は一つとして同じ物件がなく、変化に富んでいます。同じマンションの同じ間取りの部屋でも、階や向きが違えば窓からの眺めも違ってきます。そして不動産を探すということは、海岸の砂粒を拾うようなものだと私は考えています。不動産業界には「千三つ」という言葉があり、〝千に三つしか成約に至らないといわれるくらい決まるのが難しい″という意味で使われています。
 私が不動産業界に関わりを持ったのは、昭和46(1971)年のことで、税理士試験に合格した年でした。税理士業だけではまだ生活できなかったため、私は不動産デベロッパー会社に勤務しました。

 幼いころ、親の事業失敗で私は故郷の大きな屋敷を失っています。家内と出会って結婚するまで流転の日々でしたが、紆余曲折を経て、昭和53(1978)年末、浦和の地に自社ビルを構え、会計事務所を軌道に乗せようと努力を重ねてきました。そして自宅や自社ビルの他、投資用のマンションも購入売却してきました。今はビル、アパート、マンションの賃貸業も行っています。失われた新潟県村松町の広大な屋敷を取り戻すような気持ちも微かに心の奥にあったかもしれません。

 不動産の近代史を考えると、その分岐点は「バブル崩壊」にあったと思えます。私はバブルとバブル崩壊を、身をもって体験しました。そして複雑かつ煩雑な等価交換や含み損失処理を、持てる力を出し切って実行してきました。平成5年こそが、私の転機でした。ここから私は不動産に強い税理士として、土地建物の相続対策を極めてきました。

 いまの世の中は少子高齢化が進み、空き家が社会問題になっています。核家族化が進んで子供世代が住む家はあるのに、相続で発生する親世代の空き家が多く「平成25年住宅・土地統計調査(総務省)」によると、空き家は819.6万戸と日本の住宅総数の13.5%を占めていて、右肩上がりで増加しています。(空き家予備軍として、戸建てで居住者が65歳以上の家も、さいたま市北区などでは24.9%を占めているといいます)住宅供給過剰を見直すため、国土交通省等でも中古住宅の再利用を図る政策を考えているようです。
 若い世代は生まれたときからデフレ時代であり、バブル崩壊後の経済低迷とリーマンショックの影響で、住宅や車は必ずしも所有しなくてもよいと考える人も多く、昭和の時代では考えられなかったことが起こっているのです。

 目まぐるしく変化する世の中にも、現役の税理士としてしっかり対応できるよう、私は日々仕事を通じて勉強しています。


2017.3月

 誰でも自分の生まれ育った国は特別です。トランプ大統領は日本時間3月1日の初めての議会演説を、アメリカ国民なら受け取るだろうと思うようなメッセージを国民に分かりやすい言葉で語りかけました。また、国民の感情により訴えるような、国民の心に届きやすい演説を行いました。テレビの司会の経験があることをなるほどと感じられるような演出もありました。

 初の議会演説は、大統領就任演説とほぼ同様の内容ですが、トランプ大統領は過激さを抑え、言葉を選んで国民に語りかけていたように思います。アメリカ建国250周年(まであと9年)というインパクトのあるキーワードを用いアメリカの再生、国内のインフラ整備、経済成長とアメリカ人の雇用促進、麻薬やテロ組織の流入防止しアメリカ人の安全を守ることなどを挙げ、そのために規制撤廃等が必要であることも訴えました。国民は結束してアメリカの再生に力を出し合おう。アメリカ第一でアメリカ人のための良き国にしよう。これからのアメリカ合衆国の新しい幕開けだなどと呼びかけました。
 さらにトランプ大統領は、アメリカ国民としての安全な生活を脅かされた被害者の人たちを議会演説の場に呼んでおり、彼らに語りかけることを通して、アメリカの再生を国民一人一人に訴えました。

 議会演説は就任演説と同様、賛否両論だったようですが、評価する人は多かったようです。
 日経平均株価の終値は、演説の影響を受けたかというと、特に良くも悪くもない内容だからマイナス方向にならず円安になっただけという見方がありましたが、プラス274.55円の上昇となりました。

 今回のトランプ大統領議会演説は、就任後のトラブルからの軌道修正を兼ねた色合いもあったように思います。ただ、一貫して「アメリカ第一主義」を演説の主軸とするブレないところ、強い信念を持っている事は、多くのお客様の税務に携わるさいたま事務所所長として、そして事業経営者として私は共感を覚えました。


2017.2月

 先月の20日、ドナルド・トランプ氏の第45代アメリカ合衆国大統領就任式が行われました。難解な言い回しはなく、誰にも伝わるような言葉でわかりやすいスピーチでしたが、歴代政治家とは少し違うタイプの演説は賛否両論だったようです。 就任演説の要点は「America first(アメリカ ファースト:アメリカ第一主義)」に尽きます。アメリカ第一を有言実行するかのように、就任早々のTPP(環太平洋経済連携協定)離脱、中東アフリカ7カ国からの渡航者入国禁止令を出して物議を醸したりと、新しい大統領は話題に事欠きません。

 トランプ氏は昭和21年生まれの70歳、歴代大統領の中では最も高齢です。父方の祖父はドイツからの移民で、母方はスコットランド系だそうで、5人兄妹の四男です。学生のとき不動産専門学科で学び、不動産デベロッパーである父親の会社を手伝っていたそうです。不動産王と呼ばれるビジネスマンで政治は未経験、TV出演も長く知名度があり、自身の3度の結婚についても広く知られているようです。不動産のほか飛行機事業等にも手を拡げ失敗、現在も多額の借金を抱えているようですが、90年代後半に復活し不動産王に返り咲いています。

 就任演説では、「アメリカの企業を奪い雇用を破壊する他国から国境を守る」「人々を生活保護から切り離し、仕事に就かせ、我々アメリカ人の労働で自国を再建する」「アメリカ製品を買いアメリカ人を雇用する」「貿易、税金、移民、外交の決定はアメリカの利益。自国製品を作る」「今日この日からアメリカ第一主義だけがビジョンとなる」「アメリカ・ファーストだ」などの強い言葉が並びました。

 長く実業家として過ごしてきたトランプ氏は、政治家らしからぬ行動が目立ち、行動が予測しにくいと言われています。メガバンクの三井住友では「トランプ政権政策調査チーム」を発足したそうです。どこの国も外交、軍事、経済とあらゆる面で影響の大きいアメリカから発信されるトランプ政策に戦々恐々としているのではないでしょうか。そして日本は、貿易に関してトヨタ自動車が名指しで批判されるなど、これから先も多大な影響を受けることは間違いありません。

 税理士として、変わりゆく世界経済を、そしてトランプ政権と日本の行方をしっかりと見ていきたいと思っています。


2017.1月

 新しい年2017年を迎えました。本年もアクティベートジャパン税理士法人さいたま事務所をよろしくお願い申し上げます。
 十年一昔といいますが、10年前の私は心労に倒れ入院生活を送ることとなり、食生活を見直して本格的にマクロビオティックを始めることになりました。それから少しずつ健康を取り戻していき、2010年からは世界各地への旅にも出られるようになりました。国内の名所にも家内と二人で行くことが出来て良かったと思っています。

 2013年7月、当事務所はアクティベートジャパン税理士法人と経営統合し、今月で3年と7ヶ月目に入ります。

 2016年7月からは、日本古来の玄米菜食に回帰したマクロビオティックの世界を皆さんに知ってもらいたく、私は個人事業として、「マクロビオティックベジカフェURAWA BIO」をオープンしました。当事務所のビル1階にありますから、事務所を訪れたお客様にも気軽に楽しんでいただいています。10年前に本格的に始めたマクロビオティックを私なりに極めたところで2016年を終え、2017年を始めることとなりました。

 新しい年2017年は、アメリカ大統領がオバマ氏からトランプ氏に変わります。ヨーロッパではイギリスの行方が気になります。一度浸透した組織から抜け独自路線に切り替えるにはたいへんなエネルギーを使うことでしょう。朝鮮半島では、北は核実験やミサイル実験を絶え間なく行い、南では大統領の不祥事が国を揺るがしています。軍事力を使って睨みを利かせる中国やロシアは、スプラトリー諸島に基地をつくったり、クリミア半島を制圧したりと領土拡大に邁進しています。グローバル化された世界で、外交にますます力を入れるべき時代になっています。

 日本国内にも経済、雇用、社会福祉他、問題が山積しています。少子高齢化が進む日本では昨年、保育園を利用したいのに利用困難な状況、高齢ドライバーの交通事故、貧困にあえぐ児童や高齢者の増加、増える生活保護人口と、働きながら産み育てることの難しさや、過酷な格差社会にも焦点が当てられ、メディアにも多く取り上げられました。 
 国内の災害も相変わらず多く、昨年は九州では熊本で地震、宮崎や阿蘇で大雨、阿蘇山噴火、博多で道路陥没と被害甚大です。台風も岩手や北海道を襲いました。大規模火災も起き、糸魚川大火災では死者こそ出なかったとはいえ、約4万平方メートルが焼け140棟を超える家屋が焼失しました。

 日本でオリンピック開催まで、あと3年です。東京都はオリンピックのエンブレム、会場地、予算、聖火台その他多くの問題に直面しました。また豊洲市場の土壌汚染と盛り土がされなかったことが明るみに出たため、築地から豊洲への移転がどうなるのかも大きな波紋を拡げています。昨年から引き続いて東京都は諸問題の解決に向け、都知事・小池百合子氏の活躍が期待されます。

 私も税理士として、今年も頑張っていきます。そして当事務所社員一同も「熱心に、誠実に、一生懸命に」頑張りますので、変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。


2016.12月

 私が生まれた年の1941年12月、日本軍による真珠湾攻撃がありました。世界の開戦慣例に沿って日本側から宣戦布告が出されたにもかかわらず、ルーズベルト大統領の下で情報操作が行なわれ、多くの犠牲者を出したハワイの真珠湾から「リメンバー・パールハーバー」という世論は呪文のように、アメリカ全土に拡がりました。その4年後、東京そして軍港や軍工場のある日本の多くの都市が焼け野原になり、広島・長崎に原爆が投下されました。オバマ大統領は5月の伊勢志摩サミットで現職の米大統領として初めて広島の原爆慰霊碑に献花、追悼しました。安倍総理は今月の26、27日にハワイを訪問し、オバマ大統領とともに真珠湾攻撃の犠牲者を慰霊するそうです。現職首相の真珠湾訪問は初めての事だそうです。

 次期大統領トランプ氏は、中国が国家と認めていない台湾の蔡英文総統と今月2日に電話協議をしました。4日には南沙諸島での中国の人工島造成等を批判しました。トランプ氏のまわりの親台湾派の人々の影響があるといわれており、米中関係の動向も気になります。韓国では、朴大統領の友人が国政に介入した事で大問題になり、朴氏がいつ退陣するかで大きな関心を持たれています。

 世界の歴史も毎日変化し、私達の生活もまた日々変わって行きます。IT化された暮らしが進み、最近では、IOTという言葉が巷を賑わしています。何のことかと調べてみると、「あらゆるものがインターネットにつながることで実現する物事」をいうそうです。ネットにつないで情報を相互にやりとりして生まれる可能性は多くあるということです。ここまでIT化が進んでしまうと、インターネットを知らないでは不便で生きにくい世の中になってきているということでしょうか。
 日経新聞で目に付いた記事ですが、アマゾンでは、食品や日用品を注文できる小型端末を作り実用化するようです。家庭で日用品がなくなったとき、あらかじめ部屋に設置した6cm×3cmサイズの端末ボタンを押すだけで注文でき、配送料無料で早ければ即日配達なのだそうです。増える高齢者の買い物難民も助かるのではないでしょうか。ただ、既存の小売店を脅かす端末になりそうです。

 でも、どんなにIT化が進んだとしても、人と人との誠意ある交流こそやはり物事の要であると私は思います。外交でも、商売でも、何をするにも「真心」をおざなりにした人間関係などうまくいくはずがありません。
 人生にはいくつかの鍵があるという話を聞きました。人生の鍵で最も大事なのは「健康」で、次に「適業」「機会」などがあり、最後に「真心」があるそうです。健康が第一なのは全くその通りですが、「真心」も本当に、生きていく上で大事なものであると私は思います。

 日々変化する目まぐるしいこの世で、私は当事務所のお客様への心遣いを第一にし、深い信頼関係を築き、その上で仕事を続けていくことの大切さを改めて感じています。


2016.11月

 先月下旬の日経新聞に「富裕層の節税けん制」というサブタイトルで高層マンション増税についての記事が出ていました。これまでタワーマンションの固定資産税評価額は階層によって差がなく、1階も50階も同じ評価額となっていましたが、2018年以降引渡しの新築物件からは、階層により段階を付けて評価する方法へと変わるそうです。私はかねてからタワーマンション節税というものに懸念を抱いており、当事務所の社員にも常々おかしいと話していたのですが、これでタワーマンションに係る不合理な固定資産税や相続税にも、法の網が被せられることになりました。

 私の税理士としての力を最大限に発揮し貢献できたのは、まだタワーマンション節税など思いも寄らないバブル崩壊の頃だったのかも知れません。バブル崩壊は地価の下落を呼び、日本中が混乱しました。今のIT化され便利なのに閉塞感のある時代とはまた違った、大胆な策を私は次々実行していました。必要な力がちょうど備わっていたかのように、私はバブル崩壊後という特異な時代に飛躍的に事業を拡大したのでした。

 相続税を払わなくてはならないのに、バブル崩壊後、地価の急落で売却できなくなった土地を抱えて途方に暮れる相続人の皆さんを、そのとき私の持っている力の全てで何とかしたいと、さまざまな案件を抱えながら日々奔走していました。
現地を見に行き、周囲の環境を見ながら一心不乱に考え、判断し実行に移していきます。不動産デベロッパー会社に勤務し経験を積んだことも大いに役立ってくれました。同一敷地内での立体買換えなど、今の時代ではとうてい出来そうにない等価交換という策も、バブル崩壊という現象の中では功を奏したのでした。

 これは現在も私の心がけているうちの大切なひとつですが、「お客様の意に沿った提案をし、相続などの対策をしたら、納税までお付き合いし、さらにアフターフォローもする」ということです。私が相続等のお手伝いに取り組む場合、クールな対応とやりっ放しはダメということです。お客様に寄り添った税務や対策ができなければ良い仕事にはなりません。等価交換のほかに、多くの資産対策と相続のお手伝いを実行してきて、いまの「不動産賃貸会社を経営する税理士」の私があります。

 相続とは人生の棚卸しであると私は思っています。残された資産に残された人々が向き合えば、相続人が複数なら人間の感情が交差交錯します。感情や思い入れは、時代がいくら移り変わっても変わらず、普遍的ともいえるものです。土地や家屋を人数分で単純に振り分けることができないのは、土地や家屋に人間の感情や思い入れが映ること、そして故人とのかかわりを思いながら自分と家族とで遺産を分割することに感情や思い入れがあるからです。だからこそ相続を円滑に進めて円満に遺産分割することは難しいのです。そのような人生の一大事に立ち合う者は、相続人の方々の不安を軽減できるような存在でなければと私は思っています。お客様のお話をよく聞きながら「こうできたら良いのでは」と税理士として提案、相談、実行、フォローと対応して早40年を超えました。
 相続のトラブルを未然に防ぐことに有効な、公正証書遺言という方法があります。当事務所では、まずお客様の要望を具体的にまとめ、よく話し合います。その上で公証センターとのやり取りを始めますからブレがなくなり、大変スムースに進みます。高度な支援ができると自負しています。

 時代は移り変わっても、人の感情は変わらないものですからこの点を考え、世相を読みながら、公正証書遺言作成の支援、相続と税務に取り組み、税理士として皆様にとって良い方法でお手伝いが出来るよう、慣れないパソコンやアンドロイドを使いながら、私は今日も頑張っています。


2016.10月

 アベノミクスが打ち出され、金融緩和が始まってから早3年半が経ちました。オリンピック開催も近づいていますが、予算の見直しを余儀なくされています。
築地市場から豊洲への移転問題も毎日報道されています。少しも景気が良くなったと感じられません。テレビで東京都知事、小池百合子氏を見ない日はなく、併せて安倍総理の動向も報道されています。

 海外に目を向けてみても、大きな期待感のある明るいニュースが見つかりません。ヨーロッパの経済動向や大統領選後のアメリカの対日本政策が気になります。イギリスのEU離脱にしろ、米大統領選挙にしろこれからどうなるのだろうという不安感の方が大きいような気がしています。

 日経新聞によると、金融緩和の効果が出にくいのは日本経済の地力が低下しているからだそうです。しかし高齢化と技術革新の停滞などで経済の地力が落ちて金融緩和の効果が伝わらないとは言え、まだ日本は実力通りかそれ以上の結果は出しているといいます。

 日銀は第三のバズーカともいわれている「マイナス金利政策」を導入しました。民間銀行は預金を日銀に預け、利息を受け取っていましたが、いまや預ければ損してしまいますから、なんとか預金を動かそうと必死になります。企業にも消費者にも「銀行にお金を眠らせていても金利は低下し、損をする。だからお金を動かそう」という意欲を呼び覚ますこと。これが、マイナス金利政策のねらいです。

 これで景気が良くなれば、良い方向に行けるのでしょうが、国民の消費意欲は、残念ながら高まっていないと感じます。
 世界的にも原油安や中国経済失速が起きました。日本国内での中国人の爆買いも下火になり、世界経済の不安は日本の株価にも影響を与え、また円高をも招きました。まだ消費に対して慎重にならざるを得ない状況にあると思います。

 停滞した状況をどうやり過ごし、打開していくのか、税理士としても一生懸命に考えて行動していきたいと思っています。


2016.9月

 加速する高齢化社会の波間に多くの人が共存しています。先月の日経新聞に「健康寿命」日本トップ 男性71.1歳、女性75.5歳という記事がありました。
「健康寿命」とは、“健康上の問題で、日常生活が制限されることなく生活できる期間”とされています。2000(平成12)年に世界保健機構が、単に寿命を延ばすのではなく健康に長生きすることを重視して提唱するようになったそうです。

 一方、平均寿命は男性80歳、女性86歳です。これを健康寿命と照らし合わせると、程度に差はあれ、男性は9年、女性は11年間、介護が必要になるということになります。

 私の周囲を見たところ、70代になり早々に要介護になる人はあまり見受けられません。さいたま事務所のお客様も皆さん持病や腰痛等は持っておられますが、たいへん元気に過ごしていると感じます。健康寿命の数字は少し違うのではないかという気もしました。

 「健康寿命」はどのように算出されているのでしょうか。国によって違ったり、算出方法もいくつかあるそうです。日本の算出方法は、厚生労働省による国民生活基礎調査のアンケート項目「現在、健康上の問題で日常生活になにか問題があるか」「現在の健康状態はどうか」の質問の答えを使い、日常生活に制限のない期間の平均や自分が健康だと自覚している期間の平均を算出したものに、年代別人口や生存率等を加えて出した数字だといいます。アンケートに回答する人の主観的な答えを使用していることに少し驚きました。

 いずれにしろ、寿命は延びているので、介護なしに自立して生活できるのは本当に幸せなことだと感じます。お金がいくらあっても不自由が募れば生きていることが楽しいと感じられるかわかりません。健康は、生きる上で第1の問題だと思います。

 健康を維持するために一番大事なことは「食」です。私は過去大病を患い、これまでの生活を振り返って「食の改善」に真剣に取り組んで今日まできました。日本古来の「玄米菜食」に戻り、添加物を止め、発酵食品、食物繊維を取るように努めています。
《当事務所1階でマクロビオティックベジカフェURAWA BIOを週2回開き、(昼食のみ限定12食)皆様に美味しく健康な玄米菜食をお届けしていますので、お時間が合う方は、ぜひご予約の上、お越しください。お待ちしています。HPもどうぞご覧ください。http://urawa-bio.com
 
 健康を維持しながら、現役税理士として、これからも頑張っていこうと思っています。


2016.8月

 先月末日の東京都知事選は、小池百合子氏の圧勝で幕を閉じました。選挙年齢が18才に引き下げられてからの、参院選に続く2度目の選挙でした。
 小池氏はマスコミを引きつけるのに十分な話題性で優勢を保ったまま、次点の増田寛也氏に129万票もの大差をつけ、都知事選を勝ち抜きました。

 小池氏についての新聞、雑誌、ネット等の記事を読んでみました。小池氏はタカ派で憲法改正賛成派だという記事や、小池氏を内心利用できると踏んでいるのでしょうか、安倍総理は増田氏への応援で渾身の演説をしなかったという話も目にしました。「アベノミクスの発展」という言葉を小池氏は都知事選挙戦中に出していたといいます。いずれにしろこの都知事選の裏側は様々な権力のるつぼの様に思えます。
 
 自民党からは「小池氏に投票したら除名」の告知まで出る有様でした。都議会との確執も気になります。オリンピックも刻々と近づいてきます。どう収束させ、どのように東京を発展させていくのか、お手並み拝見といったところでしょうか。
 元キャスターの知名度を活かし政界入りした小池氏は、いくつかの政党を経て、自民党入党後、平成15年の第2次小泉内閣で環境大臣として初入閣しました。平成19年の第1次安倍内閣では防衛大臣に就任しています。

 都民にとってまた国民にとっては、権力の絡み合いや自民党、都議会との確執よりも大事なことがあります。暮らしをよくすることやオリンピックを無事開催すること、そして平和を守ること。
 なかなか困難なことでありましょうが、小池氏の素晴らしいパワーと風を読む力をぜひ日本の首都東京のために、また日本のために活かしてほしいと思っています。

 8月3日、安倍総理は第3次安倍再改造内閣を発表しました。アベノミクスの先行きもなかなか難しいようですが、日本経済の動向に注意しながら、これからもお客様のお役に立てますよう、税理士として頑張りたいと思っています。


2016.7月

 2016年も半分以上過ぎました。相変わらず景気が良くなったようには思えません。自民党の圧勝で参院選を終え、次は東京都知事選が待っています。2020年のオリンピックに焦点を当てた舌戦が繰り広げられています。 海外では、イギリスのEU離脱投票の結果が「離脱」の方向になり、世界を騒然とさせました。テロ事件も相次いで起き、イスタンブールのダッカでは日本人が7名も犠牲になりました。
 2016年の後半に入ったところで、私は新しい事に挑戦しています。東京都内では定着しているマクロビオティックの食事を提供する場所を、私が税理士業を営むこの浦和につくろうと試みています。

 平成になってから病気続きで健康を脅かされ続けた私は、マクロビオティックと出会うことで次第に健康を取り戻していきました。健康で生きるために一番大切なのが食事と食材だと私は思います。食を減らし一日2食の玄米菜食が私の体を健康にしていきました。



2016.6月

 早いもので、6月を迎えました。平成28年も半分過ぎようとしています。先月の27、28日には伊勢志摩に先進国の首脳が集まり、サミットが開催されました。その関係で都内各駅ではコインロッカーやゴミ箱が使えなくなり、警備が厳しくなっていました。
 安倍総理はサミットでは第1次政権の頃と違って貫禄を増し、堂々と振る舞っているように見えました。まだ与党に勢いがあるうちに衆参ダブル選挙を目論んでいるのでしょうか。どうやら消費税増税は見送られるようです。消費税は政治家にとって鬼門であると言われます。

 消費税増税の見送りも大きな出来事でしたが、セブングループのトップ交代にも驚きました。長い間、セブン&アイHDに君臨してきた鈴木敏文会長がグループ3つの長を降りることになりました。
創業者ではなく、外から入ってセブンイレブンを立ち上げ、拡充し、グループにも経済界にも革命をもたらしてきた鈴木会長の突然の引退は、世間を騒がせ、様々な憶測が飛び交いました。

 カリスマ会長の退任で、これからセブン&アイHDはどうなるのか注目されていくと思われます。成長するセブンですが、ヨーカ堂は営業赤字を出しました。ネット店オムニ7もいまひとつ成果が上がらないようです。コンビニ事業だけが最高益更新を続けており、ヨーカ堂は不振店の閉店を計画しているそうです。安倍総理や官邸ともパイプを持つというアメリカの投資ファンド「サード・ポイント」は、セブン&アイホールディングスの株を買い、グループ内の不振事業を切り離すよう要求してきているといいます。

 今回の騒動の発端は鈴木会長の人事案であり、鈴木会長の意向は創業家の伊藤家にも反対されたといいます。まったく引退などするつもりはなかった鈴木会長ですが、結果的に自分の人事案が否決され、退任を決めたといいます。
 カリスマ会長の退任で、セブンは岐路に立ったのかもしれません。

 人生には予期しない事が起きます。これにどう向き合っていくか、いつの時も考えさせられます。私も変化が起きるたびに、税理士として、実業家として、どう生きるかを考えています。

2016.5月

 日本は超高齢化に向かって突き進んでおり、2025年は75才以上の人が急増します。埼玉県は特に後期高齢者人口が急増する都市で、その増加率は日本一だといいます。
 老いは誰もがはじめて向き合う経験です。様々な現実に向き合わなければなりません。私も若い頃のように体力が続かないことを思い知らされたり、歯や皮膚のトラブルに長く悩まされたりしています。

  長生きでも健康でなければ、日常生活を普通に過ごせません。介護を受けたり寝たきりになってしまうと、長生きしても健康とはいえません。これからどうなるかわからない不安から老後の資金不足を恐れ、貯めたお金を使えないという高齢者が多いです。私には仕事があり現役を続けているので、この点については本当に幸いだと思っています。

 ついに私も今年の3月から後期高齢者となりましたが、自分自身の老いと向き合い、これからをデザインしながら、健康寿命を延ばして行こうと心に決めています。健康寿命を延ばすと、医療費の削減や老後生活の質の向上が見込めます。生きるのに必要なのはまず「食」です。健やかな食習慣から健康が生まれると思います。もはや年齢ではなく、どんな食生活を送っているかが大きな問題であると考えます。

 私は若い時に散々いろいろな病気をしてきました。あの苦しさはもう二度と味わいたくありません。だからこそ、ある転機から「マクロビオティック」な生活にシフトすることに決めました。病に苦しんでいたとき79㎏だった体重を59㎏まで落とし、玄米菜食、日本古来からの食事を取るようにして、体の負担を軽くしています。
 この生活に変えてからというもの、私は入院や長い自宅療養とは無縁です。現役税理士として、また不動産賃貸業経営者として仕事をすることができるのも、マクロビオティックのおかげであると私は考えています。

 これからも元気で税理士を続けるために、マクロビオティックを極め研究しながら実践していきたいと思っています。

2016.4月

 リーマンショックや大震災が起きない限り予定通り消費税増税すると繰り返していた安倍総理でしたが、今月中旬、九州地方で阪神淡路大震災クラスではないかといわれる地震が起きました。熊本が震源の震度7の大地震は大きな被害を出しました。さらに余震がなかなか収まりません。

 タックス・ヘイブン(租税回避地)を利用して、世界中の企業や富裕層の人々が税金逃れをしていたことが記された「パナマ文書」が出現しました。世界の名だたる著名人の名前や日本企業の名前も見られるといわれ、国が財政のため税収を上げようとしていることが空しく感じられます。

 安倍総理は先月末に国際金融経済分析会合を開き、日本の消費増税についても、ノーベル賞学者・クルーグマン氏にいくつか質問していたようです。稚拙な質問内容だったといわれており、クルーグマン氏を怒らせてしまったのかも知れません。相談内容等はオフレコでという日本側からの申し出があったにもかかわらず、クルーグマン氏は議事録をツイッターで公開しました。「世界的に有名なノーベル賞学者が反対する消費増税」を先送りの判断材料の一つにしようとしたのでしょうか。
 安倍総理はクルーグマン氏のほか、同じくノーベル賞経済学者のスティグリッツ氏とも会談を行ったようです。政治目的のため世界に名だたる学者を利用するのではなく、貴重な客観的見解を政治に生かすための会合であってほしいものです。

 人気があるうちに国民に消費増税について問いダブル選挙を行い議席を確保、祖父の悲願憲法改正・・・という解散戦略シナリオがあるのかどうかわかりませんが、消費税の先送りと同じように「衆参同日選」もまた関心事となっています。
 過去ダブル選挙が行われたのは、昭和55年の大平正芳氏急死によるものと昭和61年の中曽根康弘氏のときのわずか2回で、いずれも自民党が圧勝しています。

 世界の動きと日本の政治から目が離せません。消費増税は、お客様の納税をお手伝いしている当事務所にとってもたいへんな問題ですので、適切に対応したいと思います。

2016.3月

 今月15日にさいたま事務所は、無事確定申告業務を済ませました。私もこの3月に誕生日を迎え、また一つ年を重ねました。

 気力はあるのですが体を大事にして、私は少し勤務時間を減らして仕事をしていこうと思っています。健康管理には気を使っていますが、季節の変わり目が多少辛いと感じています。  でも、ただ時間を減らすという訳ではなく、税理士のほか個人事業を営む経営者として、世の中の動き、世界の動きには鈍感であってはなりませんから、懸命に情報収集をしています。そして知りえた情報を事務所のスタッフやお客様に伝えながら、日々どうするのが良いのか考えています。

  今年の8月はブラジルでリオ五輪が開催されます。けれど、大事な時期にもかかわらず、ブラジルでは政治家の汚職疑惑に対するデモが起こったりで、国内情勢は良いとは言えません。中国経済の失速は貿易相手国であるブラジルに大きな影響を与え、さらに原油安や日米の金融政策等の影響も少なからずあり、レアルは急落しました。
  あと4か月ほどでリオ五輪の準備も整えなければなりませんが、ルセフ大統領が、国営石油会社ペトロブラス社がらみの汚職事件で追放されたルラ前大統領を呼び戻し官房長官に据えたことが、ブラジル国内をますます混乱させているようです。ルラ氏はペトロブラス社から9億円を受け取ったという黒い疑惑が晴れていませんが、退任した後も絶大な人気のある人物であり、現ルセフ大統領の後ろ盾的存在だといいます。ブラジルはまだまだオリンピックを開催できる状態ではないかも知れません。

  アメリカでは、破天荒な大統領候補者、トランプ氏の勢いが止まりません。 政治経験がなく、暴言を繰り返すトランプ氏を本当にアメリカの大統領にして良いのかと困惑する人々も多いが、様々な不満に抑圧されている人々もまた多く、このような人々は、行き場のない憤懣を代弁してくれるトランプ氏を支持しているようです。人種差別的な考えを持ち、日本を一刀両断しそうなトランプ氏がもし米大統領になったら、日本にも大きな影響があるといわれています。

  中国経済の急落、原油安、金融緩和がもたらす実体経済との乖離、中東情勢の悪化によるテロ、地球気候変動など、いろいろな要素がこの地球に起きています。日本も否応なしにそれらの影響にさらされています。株価も一時2万円台まで行ったのですが、いまは1万7千円くらいに下がっています。

  これから何が起き、この先どうなるのかを、税理士の目で、また実業家の視点で、しっかり見ていこうと思っています。


2016.2月

 確定申告時期が到来し、さいたま事務所も忙しさが増しています。当事務所は、さいたま市とその近郊の古くからの地主のお客様が多いため、所得税の確定申告数は多く、2月に入ると多くのお客様が来所されます。お体の調子がすぐれないお客様には、担当者が訪問して資料を受け取りながら近況やお困り事などをお伺いしています。

 お客様からのご相談で多いのは、持っている不動産の空室が多い、いま頼んでいる管理会社が細かいことまで対応してくれない等の不動産賃貸についてのお悩みです。次いで、相続のご相談があります。当事務所には40年の実績がありますので、成年後見人制度、養子縁組、公正遺言証書作成などのほか、不動産や相続以外にも、本当に多くのお悩みに対応させていただいています。

 確定申告は皆様の1年間の資産の棚卸しです。ここで、私達がただ税額を出すだけであれば他の事務所と変わりはないので、当事務所では1件1件のお客様の確定申告に見え隠れするお客様の困り事に対応できるような実務能力を伸ばしていけるよう、さいたま事務所社員一同、日々努力しています。私も来月で75才になりますが、いま居る社員たちに私が培ってきた手法を伝えなければなりません。今まで以上に健康に気をつけ、フルタイムで仕事をこなす日々です。

 いろいろな問題にきめ細やかでスピーディに対応するために、さいたま事務所には長年の外部ブレーンがいます。司法書士の先生、不動産鑑定士の先生、土地家屋調査士の先生が担当者とお客様とともに動いてくれます。また不動産管理でお困りのお客様のところにすぐ駆けつけてくれる宅地建物取引士がいます。魅力あるリフォームを実現してくれる工務店も常日頃から尽力してくれています。

 ただ税額を出すだけの事務所ではなく、当事務所はお客様の困り事を解決するお手伝いをして喜んでいただけるところまで取り組んでいます。相続のお手伝いをする場合も、申告までの10ヶ月間に相続人の皆様とより良い人間関係が築けるよう努力しています。納税したらそれで終わりの稀薄なお付き合いになることなく、皆様の納税後の様々な問題にも対応しています。どうぞこれからもさいたま事務所にご相談くだされば幸いです。


2016.1月

 皆様、あけましておめでとうございます。本年もアクティベートジャパン税理士法人 さいたま事務所を何卒よろしくお願い申し上げます。

  原油価格の急落、中国の減速などを受け、日本経済もそして世界経済もなかなか楽観的に状況を捉えることができません。テロの脅威も続いています。地球温暖化による気候の乱れと災害も起こっています。
 今年も少子高齢化と停滞気味の経済状況は続きそうですが、4年後に迫った東京オリンピックがいろいろな面で希望の星になっているのでしょうか。

 平成28年も楽な年ではないかも知れませんが、良いこともたくさん起きる年になるように希望も持っています。私は3月で75才になりますが、玄米菜食と無農薬無肥料食材を摂りながら、新しい年も健康に仕事を続けられるよう努力したいと思います。

 当事務所も平成25年7月にアクティベートジャパン税理士法人さいたま事務所となってから3年目になります。平成28年も、このさいたまの地で私はスタッフとともに皆様の事業のお手伝いや相続・贈与のお手伝いなどあらゆる税務に取り組みたいと思っています。お困りの事がありましたらどうぞ私にご相談ください。不動産、相続に強い税理士として、どこにも負けないブレーンとスタッフがいるアクティベートジャパン税理士法人さいたま事務所は、今年も一層頑張ります。


2015.12月

 師走に入り、当事務所は相続税申告業務や年末調整業務と慌ただしい日々を送っています。小黒会計事務所からアクティベートジャパン税理士法人さいたま事務所となっても、お客様には何ら変わることなく当事務所を頼りにしていただき、本当に感謝しています。

 最近は、季節に合わない天気が続いたり、集中豪雨などによる深刻な被害が出たりと地球温暖化の影響が様々に出てきています。このような気候変動は、実は中東内乱と関係があると言われています。先進国が大気汚染を引き起こし、 中東が干ばつに見舞われ貧困に喘ぎ内乱を起こすようになり、この中からISISが出現したともいいます。そのISISが先進国をテロ攻撃し、先進国は空爆で反撃するという悪循環が起きています。

 複数の性質の違う物質を一つに混ぜようとしても、分離してしまいます。例えば油は水に溶けませんから、二層に分離してしまいます。でもここに洗剤などを入れると水と油はきれいに混ざり合います。
 習慣が違う、宗教が違う複数の人々がお互いを理解するのに必要なことは、まずお互いの考えを知り、理解することでしょうか。そして歩み寄る努力も欠かせないでしょう。

 特色の違う複数の会社が合併したときも、界面活性剤の役割をするべく双方で努力することなしにまとまりは生まれませんから、私もいっそう精進し、お客様のために頑張りたいと思っています。双方の特色を生かしつつ最強の税理士法人として発展していくことを願いつつ、今日も私はあちらこちらに飛び回って仕事を続けています。

  来年、私は満75才になります。良い仕事をするためには、まず健康であることだと思いますので、これからも玄米菜食、無農薬無肥料の食材にこだわって、健康を維持していきたいと思っています。


2015.11月

 今年も残り2ヶ月となりました。一日一日気温が下がり冬が近づいて来ましたが、景気はまだまだ良くなったように思えません。何かしら景気が良くなりそうな芽が出てきては中国経済の減速などによって水を差され、日本経済は停滞が続いています。

 安保関連法案成立、TPPの大筋合意と来て、後はさあ本格的に日本経済にテコ入れしないと、というところだと思われます。第3次安倍内閣が始まり安倍総理の任期も延びました。
  また日銀黒田総裁の任期が2018年の春までだそうで、脱デフレ政策を進めるべく勤めるとのことです。過去2回の黒田バズーカで日経平均株価は急激に上がり、円安が進みましたが、3回目の黒田バズーカは世界経済の不安定さが理由で見送られました。

  株価が上がっても、物価も上がったので国民の生活格差は広がり、社会における弱者を、とくに子供と高齢者を直撃しています。先進国日本に貧困にあえぐ子供や老年破産者が拡がっています。新アベノミクスは、第1の矢が「強い経済」、第2の矢が「子育て支援」、第3の矢が「社会保障」だといいます。何とか効果が出て、景気が本当に良くなることを祈ります。

  新アベノミクスがスタートするとともに、日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険が今月4日上場します。
  郵政民営化は小泉内閣時の2005年に決まりました。2007年、日本郵政グループが、2012年に日本郵便株式会社が発足しました。上場した「ゆうちょ銀行」と「かんぽ生命」、上場予定なしの「日本郵便」は「日本郵政」の子会社になります。上場3社の株式は個人投資家たちに人気があり、買いたくても買えない人が続出しています。NTTのときのような株価の上がりすぎと急落はないかも知れませんが、株価の動きには注目です。また高配当が期待されているようです。

  これからの日本そして世界の動きから目が離せません。税理士として皆様に良い情報をお届けするべく頑張っています。


2015.10月

 連日、国会前にはデモ集会をする人々が押し寄せ反対運動が拡がりましたが、先月末に「安全保障関連法」が公布されました。集団的自衛権を認めるとし、自衛隊の活動範囲、使用できる武器の拡大も決まりました。強行採決で決まったようなこの法案は、憲法に違反するのではないかという疑問が強く残るため、国民の猛反発を呼んでいますが、中国の軍事力拡大の脅威によるアメリカからの強い要請という裏事情もあるようです。

 安倍総理の言う「日本を強くする」は国内にはびこる既得権と戦って経済力をつける事ではなく、軍事力をつけて強くなるということなのでしょうか。日本が戦後70年戦争をしないで済んだのは、日米安保条約があったからですが、日本も自力で自国を防衛できなければいけない時代が来ているようにも思えます。
それにしてもなぜ同じ人間同士で、折角生まれた命の奪い合いをしなければならないのか。その命ひとつひとつに家族があり生活があり歴史があるのに、殺し殺されたら何もなくなってしまいます。しかしいつの世も戦争が絶えることはありません。

 現日本国憲法は、占領した日本をこれからどのように作り替えようかと思案していたGHQのマッカーサー達によって造られたものです。同じく自衛隊も朝鮮戦争の頃、マッカーサーにより造られました。2つとも日本人によるものではありません。
1960(昭和35)年の安保改定のときも、国会周辺には連日デモ隊が詰めかけました。このときの首相は、安倍総理の祖父で「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介でした。岸は悪と徳とを使い分けられるスケールの大きな政治家で、戦前も戦後も日本の要でした。旧安保の不平等性の改正、日本の自立について考え、巣鴨プリズンから政治の世界に戻った後は、アメリカの要人たちとも対等に渡り合いました。孫の安倍総理の方は、この祖父のように各国首脳たちと対等に渡り合えているのでしょうか。この法案を通すことで日本はどう変わっていくのでしょうか。

 国会で安保法案が延々と審議されている間に、世界の株価は1ヶ月で20~30% 急落しました。中国政府が吊り上げた株価がバブル崩壊したようです。中国政府は現時点で100兆円以上を失ったと言われていますが、日本もまたアベノミクスのために国民の税金を50兆円以上注ぎ込んでいます。アベノミクスは、日本経済は、大企業だけではなく私たち中小企業経営や、国民1人あたりの所得を向上させてくれるのでしょうか。

 消費税の増税を控え、税理士として、安倍政治に懸念も感じています。


2015.9月

 戦争が終結し70年が経ちました。終戦当時4才だった私には、戦中の記憶はほとんどなく、出身地の新潟村松町の、私の家の前の広場で物資の配給が行われていたことくらいしか覚えていませんが、私の少年・青年時代はちょうど戦後の動乱期に当たり、日本の激しい変化は身をもって体験してきました。
 私が税理士になるべく一生懸命勉強を続けていた昭和40年代、私は20代でした。いざなぎ景気に始まり公害病問題が起き、アポロ11号の月面着陸成功、東名高速道路開通、万博開催、金大中氏事件、日本列島改造論、オイルショックと多くの事件が起きましたが、中でも私にとって記憶に色濃く残るのは「沖縄返還」です。

 沖縄が正式に日本に返還されたのは、昭和47年のことでした。20代の私は昭和41年には税理士試験に4科目合格し、残すはあと1科目だけでした。しかしそれから4年、あと1科目がなかなか突破できず停滞を続けていました。
 5回目の受験前に僅かなお金が工面でき、高田馬場にある税経学院の答案練習会に1ヶ月通うことになりました。その時初めて、私の選択している「事業税」は、ボリュームが少ない分ほぼ100%の出来でなければ合格が難しいことを知りました。私はいっそう一生懸命勉強に励みました。
 答案練習会の先生の予想問題は「沖縄返還と事業税」でした。試験でこの予想が見事に当たり、私は昭和46年の12月、30才で税理士試験合格証書を手にしたのです。
 沖縄は、アジアの拠点として朝鮮戦争、ベトナム戦争、冷戦いずれの状況でも軍事的に非常に重要な場所に位置しており、沖縄県民の激しい反対にもかかわらず1945年の占領以後、アメリカは沖縄に基地や施設建設を進めていきました。
 沖縄返還の時の首相は、今の安倍晋三の叔父の佐藤栄作でした。佐藤栄作は、岸信介の実弟で、昭和42年「非核三原則」を唱え、昭和49年にはノーベル平和賞を受賞していますが、実際は沖縄に核兵器は持ち込まれ、佐藤の自宅には各密約文書が隠されていたと言われています。初の佐藤の沖縄訪問時、那覇空港で読む声明文には「沖縄復帰が実現しない限り戦後は終わらない」という文章が加えられたそうです。その後沖縄の運命がどうなるかなど知るよしもなく、声明を聞いた沖縄県民は歓呼したと伝えられています。

 沖縄県民の期待と裏腹に、米軍基地が維持されたままの返還が決定し、沖縄の本土復帰は、ソ連と冷戦下にあったアメリカへの配慮に溢れたものとなりました。現在も多くの米軍用施設が沖縄に集中しています。
 終戦記念日の安倍談話は賛否両論、国内外に様々な意見が飛び交いました。国民の胸を打ち、アジアの人々を思いやる談話であったとは言い難いような感じも受け、今の安倍政権に「70年間貫いてきた戦争放棄が破られるのでは」と感じて戦々恐々とする国民も多いのではないでしょうか。

 領土問題は難題中の難題であること、未だ70年前の戦争の傷は癒えず、70年の時を経ても「戦後が終わらない」ことを思い知ります。
 あの頃の私は、沖縄返還に大騒ぎしている新聞やテレビを見ながらも、沖縄の歴史についてはほとんど知らず、試験がきっかけで縁を感じた沖縄を何度か訪れるようになったのは税理士になってからです。長い時間をかけて徐々にその歴史の裏側にある沖縄の人々の苦悩を知っていくようになったのでした。

 お盆休みに入る頃、「日本のいちばん長い日」という映画を見ました。戦争を終わらせようとする当時の政府、そして昭和天皇が苦悩する様子を見て、「退くこと」の難しさを感じました。
 事業もまた始めるより終わらせるほうが難しく、映画を見ながら私は税理士として事業撤退、閉鎖の厳しさをも感じていました。
 今年の春、私は2年に亘り行った介護事業経営支援から撤退することを決め、 この夏は退くことの辛さを身をもって体験しました。経済的なダメージばかりではなく、長く重圧と緊張に苛まれる日々を過ごし、どうしたら良いか来る日も来る日も考え続けましたが、ようやく新しい人生を始めようと思えるようになりました。これからがまた新しいスタートだと考え、税理士・事業家として随時情報発信していこうと思っています。



2015.8月

 暑すぎる日が続き、日中は強い日射しと熱気に包まれこたえます。熱中症にならないように気をつけないといけません。夜になっても気温は下がらない熱帯夜です。
 ここ2ヶ月はあまり調子が良くないまま過ごし、気力が湧かず疲労感が抜けないまま仕事に追い立てられ、落ち着かない生活を送っていたのですが、ある企業の見学に行ったことで、少し元気になって戻って来られました。
 見学先とはいま街のあちこちで見かけるようになったデジタルサイネージを展開している、社員20数人のこぢんまりした会社です。高い技術力を持った少数精鋭の会社で、現在は非上場ですが近々上場を目指しています。デジタルサイネージとは、動画やスライド映像を使った看板のようなもので、動いたり変化したりのディスプレイを楽しむことができます。

 この会社によるデジタルサイネージはショッピングセンターや駅の自動販売機から、ビルの壁に設置された大看板、企業のショールームや商業施設のフロア案内板、スーパーやマンションギャラリーの広告案内、大きなものから小ぶりのものまで多様です。
 発信する情報データはインターネット接続されているものの、ウィンドウズ等の動作環境に左右されないように、専用のルーターを経由しながら接続する方法をとっているそうです。またインテルの高度運用管理技術を採用することで、現場にスタッフを派遣せずとも遠隔操作でトラブル等に対応できるようにしたそうです。結果として運用管理コスト削減が実現したとのことでした。
 この会社では、発信する仕組みを考え管理していますが、店や企業等に置く機械の製造は外注しています。工場を持たず企画設計だけという姿勢にも柔軟さが垣間見え、将来性を感じました。

 鮮やかなディスプレイが人目を引き、子供から年配の人まで、あらゆる世代が楽しめる動画やスライド映像には仕掛けがあります。デジタルサイネージにはカメラが内蔵されていて、広告を見た人を大まかにデータとして取り込んでいます。通りかかってサイネージの広告に目を向けた人のおよその年齢や性別をカメラが判断し、その年代の人に合った広告を選んで提供するように組み込まれています。しかもデータはサイネージをどんな人が見たかをデータとして蓄積していきます。広告や情報を提供しながら、相手からも情報を収集しているのです。サイネージ内のバーチャルなキャラクターと対話できるタイプもあり、こちらはアニメ・ゲーム世代に人気だと思われます。また商業施設の案内板等はタッチパッドタイプになっていて、煩雑な操作がないことからあらゆる世代に親しみやすいコミュニケーションツールになっています。みずほ銀行が導入したソフトバンクのロボット「ペッパー」とも共通した「人と機械のコミュニケーション」「わかりやすさと親しみやすさ」「視界や感情にうったえるもの」があるように思われ、これからますます発展して行く新しい産業ともいえると感じました。また、これらの産業が犯罪防止など、他の使い方をしたとしても十分役立つようであるなら、ますますいろいろな可能性が広がると思いました。

 デジタルサイネージには多くの企業が参入しているので、コスト面、サービス力、他社にない強みがないと、競争相手に勝てません。この会社では工場を持たず外注していることと、遠隔操作できる管理システムを開発したことにより人を派遣しないサービスができることで固定費削減を実現しています。初めて訪れた私に、社長自ら長時間にわたっての丁寧な説明と案内があり、大いに得るものがありました。

  私はパソコンやパッドなどはそれなりに使いますが、フェイスブックやツイッターはした事がありません。初めてデジタルサイネージというものの仕組みにふれたことで新鮮な感動を呼び起こされました。
 税理士としてのこれからの仕事にも、この体験が活かされるのではないかと感じています。



2015.7月

 集中豪雨などの異常気象、地震、噴火など、天災地変が起こり続けている日本列島です。梅雨のぐずついた空や湿った大気が一層不安を煽るような日々です。よりグローバルになった世界経済は、遠くの国の出来事も近くしているので、ギリシャの危機はすぐに日本株にも影響します。日本株が崩れないよう、またも日銀・黒田総裁が買い支えたようです。
  爆買いといわれるほど日本の電化製品や袋菓子等を買い込む中国人の姿に驚かされる私達ですが、中国にもまた経済の成長の陰の様々な問題が潜んでいるようです。もし中国で不動産バブルが崩壊したら・・・日本に世界に及ぼす影響は計り知れないと言われています。

 財政破綻の危機に瀕しているにもかかわらず、ギリシャは強硬姿勢を崩さず、支援継続の条件の緊縮策を断ったためにEUは支援をストップしました。ユーロ圏では財政政策は共通ではなく、ドイツのお金をギリシャに運ぶことはありませんから、ギリシャはIMFから15億ユーロ借りています。その返済ができず、ギリシャは債務不履行状態にあります。さらに7月20日には35億のギリシャ国債が償還を迎えます。一度は断ったEUの緊縮策を受け入れるから支援を復活してほしいとのチプラス首相の要望を、EUは先送りにしています。ギリシャが本当に緊縮策を受け入れる気があるのか疑問だからです。
 チプラス首相が5日に行った、債権団の財政緊縮策に賛成するか反対するか・・・ギリシャ国民の是非を問う投票の結果は、「反対派」大多数でした!Newsweek7月7日号によると、ギリシャ国民の失業率は26%超えで、うち若年層の失業は60%近く、国民総生産は5年の間に約30%も減ったそうです。貧困にあえぐギリシャでは2008年から自殺者数は47%増だといいます。

 「鬼城」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは中国にいくつか出現したゴーストタウンのことです。特に有名なのは杭州市郊外、内モンゴル自治区だそうです。90年代末から2000年代にかけての地域開発計画により、高層マンションなどが多く建てられ、そのほとんどは投資目的で購入されているため、居住者はごく一部だといいます。だから開発された街に人はまばらで、ゴーストタウンと呼ばれているのです。膨大な建築資材、機械、労働力を投入して開発を繰り返すことが成長につながったけれど、それを活用することには意味はないようで、莫大な労力の賜物は活用されることなく朽ちていくのだそうです。中国では投資のための融資を銀行から受けるには審査がたいへんきびしいため、民間も地方政府も高い金利の「陰の銀行(シャドーバンキング)」から資金調達しています。しかしいま中国経済は減速しているので、投資の先行きが芳しくないのです。

 失敗から得た経験を十分活かすことができれば、人は成長できます。多くの問題を抱える日本は、ギリシャの危機も中国のバブル崩壊も他人事ではありません。85年前の昭和恐慌時の金融政策、70年前の敗戦、20年前のバブル崩壊から得た経験等から学び、日本が良い方向に進むように願っています。
 私も税理士として、今まで仕事で得た経験を活かし、お客様が求めるものを常に提供できるよう一生懸命頑張っていきたいと思っています。

2015.6月

 今から43年前の1972(昭和47)年、田中角栄は第64代内閣総理大臣となりました。亡くなって早20年を超えていますが、なぜ田中角栄は死してもなお人々の記憶に蘇るのでしょうか。その答えは田中をよく知る、竹下派の政治家だった渡部恒三氏の「田中角栄は権力を持ったけれども、それは力でつくったものではなく、心でつくったものだった」という言葉に凝縮されているように思います。「確かにカネも使った。ただそれは日本のためを思って使ったことだった。オレはそう思ってる」あるインタビューの中で渡部氏は答えています。

田中角栄は、たとえば官僚の名前だけでなく、出身地、出身大学に卒業年度、同期が誰でどの議員とつながっているかも全部頭に入っていたといいます。日々勉強を続けて必要な知識を身に着け、大きなスケールをもって日本を、世界を見ることができた稀代の政治家の夢は、政策の正誤はまた別としても、常に「日本を良くする」であったと感じられます。私もまた新潟出身です。自分を信じ努力を続け、運を味方にし、そして何より人との縁を大切にした田中角栄に憧れと尊敬を抱き続けてきました。 いま日本は日米安全保障条約の改正に大揺れですが、永田町が人心に寄り添った政治を 行ってくれることを願うばかりです。4月の米国での立派なスピーチをした総理と同じ人とは思えないほどの、安倍総理の稚拙な国会答弁を聞いて衝撃を受けたのは私だけでしょうか。

 池上彰氏の最近の著書のあとがきに「政治というのは政策だけでなく、情念の産物でもあるのだと実感する」とあります。安倍総理の祖父、岸信介の悲願が「憲法改正」でした。
 終戦からこれまで歴代の宰相が守り抜いてきたものは、果たしていまここで覆しても良いものなのでしょうか。日本の行く末を左右する大事な選択です。「岸信介の時代に岸がやりたかったこと」は、いまこの平成の世の日本に、真に必要なことなのでしょうか。祖父の亡霊よりも、いまを生きる国民を見るべきです。国民は日本の国の力の源であり、戦のコマでは断じてありません。情念ではなく人心に寄り添う真の政治を行うことこそ、政治家の務めではないのでしょうか。

 私もまたお客様の心に寄り添う仕事がしたいと思っています。税理士として皆様のお力になりたいと願いながら日々頑張っています。



2015.5月

 新緑の萌える5月が始まり、長いゴールデンウィークが終わりました。皆様それぞれの休日を過ごされたと思います。  私は何年か振りに銀座、築地市場、そして東京駅周辺を歩いてみました。円安の影響で東京は多くの外国人観光客であふれていました。タクシーの運転手の話では、銀座の観光客は80パーセントが中国人だということでした。中国人のいわゆる「爆買い」を目の当たりにして、メディアの情報は本当だったと今更ながら驚きました。

 GW休暇中、私は朝日新聞掲載の「安倍首相の米会議演説(4月29日)」を全文じっくり読み、自分の人生と重ね合わせながら、敗戦から復活した日本と、これからの日本のことを考えていました。
 東京駅周辺、銀座周辺から東京湾両岸に広がる風景は、昼は陽光に、夜は散りばめられた色とりどりの輝きに煌めき、戦後70年の時の流れを経て、無残な焼け野原は林立する高層ビル群を抱えた大都市と変貌しました。

 敗戦から占領を経験し、日本は独立したと言えども、やはり米国の圧力は常に大きく、日本各地には米軍基地が配置され、基地の移転も撤退も自由には決められません。出る杭は打たれ、日本の歴代首相と政治家たちは忍耐と苦心を重ねながらここまで歩んできたに違いありません。
 日米関係を重視せざるを得ない日本と安倍首相の演説を理解しながら読み進め、政治の難しさを感じました。また、中国、韓国の人々にとっては違って見える面もあると思われ、受け取り方は様々でしょう。しかし会場では多くの米国人のスタンディングオベーションを受けた演説となりました。
 しかし、いくらワシントンDCの第2次大戦メモリアル内壁面を飾る金色の星となっても、兵士の散った命は戻ってくるわけではありません。アジアの海についての三つの原則の2、3番目に安倍総理が述べた「武力や威嚇は、自己の主張のため用いないこと」「紛争の解決は、あくまで平和的手段によること」を貫き通してほしいと思います。

 大前研一氏はご自身の著書(「日本の論点」、「低欲望社会」等)で、株価とは企業の成長性と将来の利益を予測した上での富の現在価値に基づくのであり、企業の業績は政府が操作して上昇したいまの株価に見合うほど良いわけではないと述べています。異次元金融緩和でカネ余りなのに使おうとする人がいない。人類がかつて経験したことのない現象を日本がいま経験しているといいます。だからこそ、今までのやり方が通用しないと思われます。これからの日本でどう生きるかを考えるときに来ていると私も感じています。

 国家予算約96兆円のうち、税収は50兆円で、あとは公債でまかなわれています。日本の借金は1,000兆円を超えているという現実を税理士として良く考え、これから皆様のためにどのようにしたらお役にたてるのか、これからも努力を続けたいと考えています。


2015.4月

会計事務所として最繁忙期の所得税の確定申告、贈与税、そして消費税の申告が完了しました。1か月以上にわたって土日休みも返上し、連日深夜まで仕事を続けてきた当事務所は、4月に入って一息ついているところです。事務所の周辺でも桜が春の色を見せています。どんなときでも春が来れば咲き始める桜は、春の訪れを感じさせてくれます。

 アベノミクスによって、これからの日本経済について強気な意見が多いのでしょうか、日経平均株価は先月23日に19,700円を超えました。15年ぶりだということです。2万円超えの意見も聞かれ、大企業は次々と大幅な賃上げを発表し、物価の2パーセント上昇を目指して発展するようにも思えました。
 ところが3月決算企業の権利確定日(3月26日)の前日から株価は下落して 3月末日の日経平均株価は19,206円まで下がってしまいました。しかし1年前に比べれば30パーセント上昇しています。金額にして100兆円になります。

 私達のお客様である多くの中小企業にとって「景気が良くなった」という実感はまったくないと思います。生活費の主要である食料品等を見ても円安のためにいろいろなものが値上げされ始めています。  でも、私はこれからの日本経済は2020年東京オリンピックに向けて発展すると信じています。いずれ株価も2万円を突破し、日本経済が大きく動くような気がしてなりません。日本は長期にわたり株価の低迷を続けていたので、まだ過去最高値株価(1989年12月29日 最高値 38,957.44円)を超えていないのです。

 来年3月4日に私は満75才となり、「後期高齢者」の仲間入りをしますが、健康に気を付け、アクティベートジャパン(「日本を活性化する」の意)税理士法人の会長として元気に仕事を続けたいと思います。
 これからの日本経済の動向についてネットにチャレンジしつつ、多くの情報を見聞きしたり、本を読んで学ぶ努力をしながら頑張っています。そして元気で2020年の東京オリンピックを観ることを楽しみにしています。

 世界一長寿な男性は、当事務所のあるさいたま市に在住の111才の方だそうです。 「111才!74才の私にもまだ多くの時間が残っている!」と考えれば明るい気持になれると思いませんか。税理士として40年以上の経験を活かし、私は皆様のお役に立ちたいと願っています。



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